トルコで外国人が別荘ビジネス -地元観光業者から怒りの声(Milliyet紙)
2006年02月19日付 Milliyet 紙

外国人によるエーゲ海岸沿いの不動産取得合戦は、地元の観光業者たちを不安にさせはじめている。地元観光業者は、一部の外国人がトルコのエージェントやホテルを利用せず、トルコで税金も経費も支払うことなく別荘ビジネスを行っていると主張し、反発をあらわにした。そして彼らは税務局がなんらかの対策を打ち出すことを求めた。

トルコ旅行業協会(TÜRSAB)のクシャダス実行委員会ビュレント・イルバハル委員長は、クシャダスとディディム近郊で外国人がグループをつくり自分たちだけの別荘地区をつくったり、合同で別荘地区を形成したりして、未許可の観光業を営んでいると述べ、次のように続けた。

「外国人が別荘を買うことはある意味でよいことだと言える。客足の少ない冬にも地域に活性化をもたらしてくれる。しかし家を買ったはいいが、本人が住むのはほんの一ヶ月で残りの11ヶ月は他人に貸している。私の住んでいるエリアにもアイルランド人が家主の住宅が2軒ある。家主は全く姿を見せず、ここの住人は頻繁に変わるのだ。毎回、5人から10人の団体が来る。本来ホテルや観光エージェントが儲けるべき金を彼らが手に入れている。不当な収入が得られているのだ。このようなことをする者を税務局に知らせて、法的な措置がとられるようにする必要がある。しっかりとした管理をすれば、防ぐことができるはずだ。」


■財務省に対応をよびかけ
またビュレント委員長は、トルコ旅行業協会として今回の状況に対する手立てがないことを強調し、このようなことをする外国人が少なくともこれほど容易に商売できないようにする必要があると説明し、次のように話した。「税務局が管理を厳格化することで、有益な結果が出る可能性がある。」

外国人が購入した住宅地区や別荘にバカンス目的でやってくる人々は、そこが個人の住居であることを知らない。このため規則を守らないと話すイルバハル委員長は次のように語った。「これらの別荘に訪れる人々はそこをホテルだと思っている。朝まで酒を飲んで騒ぐので、周囲の住民に迷惑になっている。」


■トルコ人が締め出されている
イルバハル委員長によれば、近年外国人は自分たちで住宅地区をつくりあげ、トルコ人を受け入れないという。同委員長はクシャダスではドイツ人とアイルランド人による住宅地区が多くみられるが、これらの敷地には訪問目的であったとしてもトルコ人は入ることができないと強調する。「中に入れてもらえないのだ。家主がドイツやアイルランドから送り込んだ旅行客たちは鍵を管理人から受け取り、そこで休暇を過ごしている。」
その結果として旅行エージェントやホテル、さらにはこれらにサービスを提供する全てのセクターに観光客が集まらなくなり、国家は多大な税金の損失を被っているとイルバハル委員長は指摘し、税務局の管理を求めた。


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( 翻訳者:湯澤 芙美 )
( 記事ID:1927 )