ハマース、2月下旬にモスクワ訪問へ(アル・ナハール紙)
2006年02月12日付 Al-Nahar 紙

■ ハマース、2月下旬までにモスクワへ
■ ロシア、ハマースのモスクワ訪問についてあらためて説明

2006年2月12日付アル=ナハール紙(レバノン)HP一面

【AFP、ロイター】

 ロシア外務省は声明の中で、セルゲイ・ラブロフ外相が昨日、国連のコフィー・アナン事務総長、米国のコンドリーザ・ライス国務長官、欧州連合(EU)のハビエル・ソラナ共通外交・安全保障政策上級代表と電話連絡をし、イスラーム抵抗運動「ハマース」の代表者たちに今月下旬のモスクワ訪問を呼びかけていることに関してあらためて説明した。

 ロシア外務省のウェブ・サイト上に掲載された声明では「セルゲイ・ラブロフ外相はハマースとの対話確立を目指すロシアのイニシアティヴについてあらためて説明した」と述べられている。またラブロフ外相が「我々のイニシアティヴはロンドンで1月30日に開催された中東和平四者会議(カルテット)の立場に依拠するものであり、その立場を実行に移すことを目的にしている」と言ったことを付け加えた。そして「ロシア側は、パレスチナ・イスラエルの問題解決プロセスをロードマップ案に基づいて進展させるチャンスを与えるためにはハマースとの対談は不可避であると信じている。ハマースはパレスチナ社会における有力な勢力である」と述べた。

 ロシアの独立系「インターファックス」通信社がロシアのアレクサンドル・カルーギン中東担当特使の談話として伝えたところによれば、ロシアで予定されているハマースとの会談はおそらく今月下旬までに行われるとのことである。また訪問の詳細について合意するため実際にハマースとの連絡がとられたという。また、ダマスカスに拠点を置くハーリド・マシュアル政治局長がおそらくハマース代表団の団長になるであろうとのことである。

 ガザではハマースのスポークスマンであるサーミー・アブー・ザフリー氏が、ハマース代表団は今月2月後半にモスクワを訪問し、その他にもアラブ数ヶ国を歴訪の予定であると述べた。またアブー・ザフリー氏は「我々は今に至るまでモスクワ訪問の公式な招聘は受けていない。しかし今月2月後半に訪問を実施するための準備は進行中である」と述べた。また「ハマース代表団はカタール訪問の後、アラブ諸国数ヶ国を歴訪の予定である」と述べたが、具体的にどの国を訪問する予定であるかについては特定しなかった。

 マシュアル政治局長はこれまでにハマース幹部とともにエジプトおよびカタールを訪問している。

 エルサレムでイスラエル外務省報道官が発表したところによると、フランスのフィリップ・ドゥースト=ブラジー外相はイスラエルのツィピ・リヴニ外相に対して、フランスはハマースに対する要求事項を引き続き堅持する構えであることを強調した。また「フランスはハマースが暴力を放棄し、イスラエルを承認し、パレスチナ自治政府の約束した事項を尊重する姿勢をとることを待っているということをあらためて強調した」という。そしてドゥースト=ブラジー外相はツィピ外相にそのことを確認するために電話連絡をとったとのことである。



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( 翻訳者:高橋葉月 )
( 記事ID:1930 )