イスラエル大使、トルコ外務省によるハマス訪土経緯説明を拒否(Milliyet紙)
2006年02月21日付 Milliyet 紙
外務省は、ハマス代表団がトルコを訪問したことについて経過を説明するためにイスラエル大使と昨日の朝に会談する約束を取り付けたが、アヴィヴィ大使は「ハマスがどのような組織かは分かっている」と述べ、最終的に招待を拒否した。
イスラエルのピンハス・アヴィヴィ大使は、ハマス関係者がアンカラを訪れたことについてトルコ外務省による経緯説明の申し出を最終的に拒否した。アヴィヴィ大使は、イスラエル本国からの通達により会談には出席しないと伝え、ハマス代表団訪問でぎくしゃくしたトルコ・イスラエル関係の安定のため、アブドゥッラー・ギュル外相が対応を取るだろうと伝えた。
外務省は、ハマスの政治局長ハリド・メシャル氏と先週の木曜日に行われた会談についてアヴィヴィ大使に経過を説明しようとしたが、ハマス代表団がトルコを離れる前の会談はできないと大使は回答し、会談は昨日の午前10時に行われることに決まっていた。しかし昨日の朝になって、外務省のボズクルト・アラン中東総局長を呼んだアヴィヴィ大使は、イスラエル本国からの通達によって経緯説明の会見には出席しないと伝えた。パレスチナ評議会開会式でのハマスの見解が、「イスラエルの存在を認めない」性格のスピーチだったことをアヴィヴィ大使は引き合いに出し、「ハマスがイスラエルについてどのように考え、どのように言及してきたかは明白だ。そのような状態下でハマスとトルコとの間の接触について、我々に経緯を説明する必要性はない。」と伝えた。
外務省は、「中東和平4者協議(カルテット)」と名付けられ、イスラエル–パレスチナ和平に協力している米国、ロシア、欧州連合、国連を訪問して経緯を伝えた。
■イスラエル説得を断念
ぎくしゃくしたトルコ-イスラエル間の関係修復ための外交的働きかけの一環として、イスラエルのツィピ・レビニ外相を訪問する計画をギュル外相は昨晩明かしたが、この方針は結局数日間延期される予定だ。外務省とアンカラのイスラエル大使館との間で、昨晩行われた電話会談では、ハマス代表団のトルコ訪問のために、トルコ、イスラエル両国の国民感情が煽られないよう、会談を行うことで合意した。
イスラエル大使館の関係者は、「我々の見方では、このような会談をする必要はない。なぜなら、ハマスの指導者たちは、イスラエルに対する自分たちの立場を繰り返し表明しているからだ。アンカラでのトルコとハマスの会談が失敗だったことは明らかだ」と語った。アンカラ通信(ANKA)の報道では、ハマスのトルコ訪問の件に関する会談をする必要はないと説明したこの関係者は、この件とは関係しない問題についてトルコ外務省と会談する準備があると述べた。
トルコ・イスラエル関係が2005年および2006年のはじまりには「パーフェクト」だったと述べたこの関係者は、「両国関係のパーフェクトな状態を継続すべきだ。もちろん、ハマスの問題について見解に相違があるが。」という表現で語った。
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( 翻訳者:高田 利彦 )
( 記事ID:1943 )