エルバカン元首相のための「住居で服役」法案、国会通過(Milliyet紙)
2006年02月24日付 Milliyet 紙

福祉党(RP)元党首のエルバカンが数兆リラにものぼる不明金に関する裁判で2年4ヶ月の懲役刑を課されたが、この服役刑を住居で受けることを可能にする法律が昨日、2月23日に可決された。セゼル大統領がこの法を容認するならばエルバカンは刑務所へは入らないこととなる。

この法律が「特定の個人に限る」ものであるのかどうか、特赦の性質を帯びたものであるかどうかという問題はセゼル大統領の判断にゆだねられる。

公正発展党(AKP)幹部によって提出されたこの法案は、エルバカン元党首がエドレミット検事総長に出した刑執行延期申請の結果がまだわからないうちに、可決され法律化された。至福党(SP)のヤシン・ハティプオールとフェトフッラー・エルバシュ議員は、昨日国会での議論を注視しエルバカンに逐一報告をおこなっていた。

共和人民党(CHP)、祖国党(ANAP)、正道党(DYP)が「国家の利益に対する保障がない」ことを理由に法案に反対したが、69人の反対票に対し、与党公正発展党(AKP)員229票が賛成し可決された。

共和人民党は、問題の法案は特赦としての性質を帯びたものであるとし、法案の可決には330議席以上の賛成が必要であると要求した。アリ・ディンチェル国会副議長は「実際問題この法案は特赦としての性質は持っておらず、刑の執行の形を変えるという目的で作られたものだという認識が確立した」として特赦性質による多議席可決を却下した。国会での議論の終了後、国民の民意を得て与党となった公正発展党(AKP)議員らが至福党(SP)議員に「我らが先生(エルバカン:訳者注)に幸運をお祈りします」と言っている光景が見られた。

法案が承認されるならば、エルバカンは損害の賠償や健康診断書を要求されることなく、以前から知られているアルトゥンオルックにある別荘か、アンカラの自宅、もしくは親友であるラウフ・チャタックルが所有する、オザイ・テキスタイルの名前で登記されているイスタンブルの高級別荘で服役を受けることができる。またエルバカンに対し課される罰金刑は、4年間続く裁判の結果が出次第、払われることとなる。

■立法は何をもたらすか
今回の改正によれば満75歳以上で3年以下の懲役刑を科された者は、国家に損害を与えたことに対し法的責任を保留される条件で、刑を住居で受けることができるとしている。



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( 翻訳者:山口 南 )
( 記事ID:1960 )