■イラク政府、宗派間の暴力停止のため市街地への戦車配備を警告
■新たな攻撃で死傷者73名
■ジャーナリストのアトゥワール女史の葬儀は殺戮の場に変わった！
2006年02月26日付アル・アハラーム紙（エジプト）HP1面
【バグダード‐ムハンマド・アル＝アンワル、諸通信社】
イラクのサアドゥーン・アル＝ドライミー国防相は昨日、暴力を停止させ治安を回復するために、イラク政府はイラクの諸都市に戦車を展開することをためらうものではないと発表した。このことはイラクの諸都市でここ数日の間、主に宗派間対立を原因とした武装活動が続いており、昨日だけで少なくとも37人が死亡、36人が負傷した事態を受けての発言であった。
昨日起きた中で最も大きな暴力行為はカルバラーで起こったもので、混雑した市場で爆弾が仕掛けられた乗用車が爆発して8人が死亡、31人が負傷した。
またバアクーバ市付近のブフルズで、シーア派の一家13人が正体不明の武装集団によって殺害された。
一方、ジャーナリストのアトゥワール・バフジャト女史と衛星放送テレビ局アル＝アラビーヤのカメラクルーのスタッフ2人の葬儀が殺戮の場に転じ、武装集団が会葬者に向けて発砲、保安員2人が死亡し5人が負傷した。
さらに、イスラーム宗教者協会会長のハーリス・アル＝ダーリー師の自宅が襲撃されたが暗殺は未遂に終わった。
宗派間暴力の停止に向け、シーア派法学最高権威者のアリー・アル＝シスターニー師はイラクの諸部族に対し、シーア派聖地の保護の勤めを果たすよう呼びかけた。さらに、先週サーマッラーで二つのシーア派聖廟が爆破されて以来続いている宗派間の暴力を停止させる方策について協議するため、バグダード駐在のアメリカ大使が大物シーア派指導者と会見した。
イラク国防省は今日、新たな武装攻撃が行われないよう、首都バグダードで明日の
朝六時までの車輌通行止めを実施することを決定した。
イラクのジャブル内相は、テレビを通じて発表した声明の中で、バグダード市の車輌による出入りは禁止され、国民は一部の郊外で徒歩での移動のみが許可されることになると発表した。
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（ 翻訳者:村山誓一 ）
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