イラク首相の訪土ひかえ、閣議でイラク情勢が議題に(Milliyet紙)
2006年02月28日付 Milliyet 紙

イラクのイブラヒム・ジャファリ首相の訪問を前に開かれた閣議で、イラクで最近発生している宗派間闘争が議題に上った。政府報道官のジェミル・チチェキ氏は、ニューヨーク・タイムズ紙の「トルコは北イラクに軍事活動を展開する可能性がある」との主張に対し、「そうした事態を考慮しなくても済むように努力している」とコメントしたことが注目を集めた。

6時間にも及ぶ閣議の席上、アブドゥッラー・ギュル外相はイラクでの事態の進展に関して報告を行った。閣議後の会見でチチェキ氏は、イラクでの展開は暴力や残忍さを増しており、こうした状態から(国境を接する)トルコがまず初めに不快感を感じていると強調した。

トルコはイラクでの和平構築に向けてあらゆる支援を行っていくと述べたチチェキ氏は、イラク特別代表のオウズ・チェリッコル氏の派遣やのジャファリ首相の今日のトルコ訪問を支援活動の実例に挙げた。

■軍事行動の可能性
ニューヨーク・タイムズ紙が掲載した記事について触れた後、「軍事行動は議題となっているのか?この件が閣議で話し合われたのか?」との質問を受けたチチェキ氏は、「トルコはイラクの一体性の保持を支持している。こうした闘争がなくなるよう、(軍事行動という)事態を考慮しなくても済むように努力している。今私たちが努力しているのはこのような点だ」と返答した。

チチェキ氏は、新聞記者のイラクのシーア派指導者サドル師のトルコ訪問はいつかとの問いに対し、「日時は決まっていない。来る必要がある人はやって来るはずだ。イラク情勢は深刻さを増しているのだから」と述べた。

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( 翻訳者:栗林 尚美 )
( 記事ID:1983 )