オヤク・ルノー、ブルサ工場の生産能力を1.5倍に増強(Milliyet紙)
2006年02月04日付 Milliyet 紙

トルコを代表する自動車メーカー、オヤク・ルノー(※1)(※2)は、トルコ(ブルサ)工場での生産能力を増強する計画だ。新規投資の金額的規模は明らかにされていないが、現在の年間23万5千台の生産能力をさらに50%近く拡大するため、大規模な投資になることが予想される。

生産能力の増強は2006年に実施。オヤク・ルノーのブルサ工場の生産能力は、2005年には前年より30%増強され23万5千台となった。新規投資は、ブルサ工場に隣接する「大規模な新工場」の開設を意味する。2005年の同社の生産台数は17万9669台だった。
ルノーの生産能力の拡大で、自動車業界内での順位が変わる可能性もある。2005年のトファシュ(コチ財閥と伊フィアットの合弁企業)の生産能力は25万台、フォード・オトサン(コチ財閥と米フォードの合弁企業)は23万4千台、トヨタは15万台、ヒュンダイは12万5千台、ホンダは3万台だった。トファシュも2007年に生産能力の大幅な増強を計画しており、トルコの2大自動車メーカーの生産能力の増強は、雇用にも影響を及ぼすだろう。

■「クリオ・シンボル」生産に重点
オヤク・ルノーの新規投資計画に伴い、「クリオ・シンボル」(※3)の増産が見込まれる。計画によれば、「クリオ・シンボル・フェイズ4」、つまりマイナーチェンジ版のシンボルの生産が2006年6月に始まる。市場への投入は同年第4四半期になる予定だ。
いずれ廃止される見込みの「クリオ・シンボル」の生産は、2008年にフルモデルチェンジして継続される予定で、「シンボル」という名称のみが残る。ブルサ工場では、「メガーヌ・セダン」(※4)と「クリオ・シンボル」を生産している。ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーに選出された「クリオ・フェイズ3」は、今年の生産計画に入っている。

■生産ラインに2000万ドル投資
ルノーは、「メガーヌ・セダン・フェイズ2」の生産をトルコで行うため、ブルサ工場の生産ラインを更新した。同社はこのため、約2000万ドル近い投資を行った。
一方、同社は昨年の21億ドルの売上高のうち14億ドルを輸出によって得た。2005年にトルコ国内で販売された43万7千台の乗用車のうち、7万6378台がルノー製だった。ルノーは、この販売台数によりトルコの市場シェアトップの17.5%を占め、同社の「メガーヌ・セダン」と「クリオ・シンボル」は最も売れた車種となった。


※1 オヤク:軍人共済基金。1961年設立。軍人のための互助組織としての活動の他、銀行、自動車工場、セメント会社など多くの企業も経営し、一大コングロマリットを形成している。
http://www.oyak.com.tr/default.asp
※2 オヤク・ルノー:1969年設立。オヤクとフランス・ルノー社の合弁会社。
http://www.oyak.com.tr/oyak-istirakler-renault.html
※3 クリオ・シンボル:ルノーの1.4-1.5ℓ乗用車モデル。
http://www.renault.com.tr/modeller.php?model=clio_symbol_2
※4 メガーヌ・セダン:ルノーの1.6-2.0ℓ乗用車モデル。
http://www.renault.com.tr/modeller.php?model=megane_sedan 

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( 翻訳者:高田 利彦 )
( 記事ID:1840 )