エジプト児童の知能は血液中の鉛含有量に比例するとの研究結果(アル・アハラーム紙)
2006年03月12日付 Al-Ahram 紙
■ 鉛が多いほど、エジプト児童の知的能力は低くなる
2006年03月12日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
工業地域に居住する児童の知能や認知力に血液中の鉛含有レベルが与える影響に関する最新の科学研究によって、厳しい警告が発せられた。
研究は工業地域の調査対象としてヘルワーンの小学児童40名を、鉛汚染の認められないファイユームの小学児童同数と比較して行われた
その結果は、血液中に含まれる鉛の量は児童の知能の低さと比例しており、鉛の割合が低くなるほど知能は増すという、厳しいものだった。
検査は社会的・衛生的・環境的条件も考慮に入れ、調査対象の年齢を6歳から12歳までに設定、遺伝病や持病を持つ子どもは排除するといった基準に従って行われ、それぞれの血液中に含まれる鉛のレベルを計った。
国立臨床・環境毒物センターのアシュラフ・アブドゥルワッハーブ・サリーム博士とナシュワト・マムドゥーフ・サムラ博士によって行われたこの研究は、ヘルワーンとファイユームの児童間の根本的な差異の存在を明らかにした。
両博士は本紙のアフマド・マフディー記者に対し、ヘルワーンの児童の血液中に含まれる鉛が15.21ミクログラム/デシリットルであったのに対し、ファイユームの児童の血液には4.47ミクログラム/デシリットルしか含まれていないという、根本的な差異があることが明らかになったと強調した。
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( 翻訳者:山本薫 )
( 記事ID:2050 )