総裁交代直後のトルコ中央銀行で内部対立?(Milliyet紙)
2006年03月19日付 Milliyet 紙
トルコ中央銀行のバシュチュ総裁代理は、ブリーフィングを重ねて職務に精通しようと努めている。一方で、新旧執行部の確執という報道は行内に不協和音を生じさせた。
スュレイヤ・セルデンゲチティ前総裁の後任として任命された前副総裁のエルデム・バシュチュ氏は、新しい職務に慣れるため奮闘している。セルデンゲチティ前総裁および複数の副総裁が銀行を去ったのち、それまで馴染みのなかった分野での知識に精通するため、就任後の最初の一週間を朝から夜遅くまでのブリーフィングに費やしたことが明らかになった。
これまで前総裁の関わっていた仕事を引き継ぐバシュチュ総裁代理は、関連部署から詳細な情報をブリーフィングで得ながら、職務の内容把握に努めている。銀行のかじ取りは、バシュチュ総裁代理とリファト・ギュナイ氏の二人にかかっている。
トップ陣交代による動揺のさなか、新旧執行部の間に確執があるという報道は不協和音を生じさせた。これに関連して、シュクリュ・ビナイ副総裁の不満も彼にしてみればもっともだという意見も聞かれた。バシュチュ総裁代理と一部の職員との間に緊張関係が見られるという説は、職員同士の胸の探り合いを招いた。
昨日の紙面に掲載された通り、退職を申し出たシュクリュ・ビナイ副総裁が総裁代理職に就けなかったことへの不満の矛先は政府に向けられた。政府は総裁に誰を任命するかを前もって発表しなかったために、全てが当日に持ち越された。セルデンゲチティ前総裁が引退した後も、銀行運営委員会が誰を総裁代理職に据えるかが議論の焦点となった。慣例ではもっとも経験のあるビナイ氏が総裁代理に選ばれるはずであったが、バシュチュ氏を任命するという閣議決定が承認されたため、異例の人事となった。
バシュチュ氏が正式な総裁に任命された場合、総裁が総裁代理職を新たに引き受けたビナイ氏から再びバシュチュ氏になるため混乱が生じると受け止められた。バシュチュ氏が総裁代理に任命されなければ、正式な総裁にも任命されないという見方を生み出しかねないことを考慮した上での決定だった。
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( 翻訳者:湯澤 芙美 )
( 記事ID:2080 )