与党関係者のハタイ公共工事不正落札疑惑の調査はじまる(Milliyet紙)
2006年03月23日付 Milliyet 紙
AKP(公正発展党)のエルジン議員が以前、病院の建設入札権を与えようとしていた人物が、他の競争入札でも落札していたことが判明した。ハタイでの入札をAKP関係者が獲得した疑いが持たれている。
ハタイ・アンタキヤ産科医院の入札権を党員に与えたとの疑惑を持たれている国会AKP会派のサドゥッラー・エルジン副代表が書いたとされ、今回の疑惑を呼ぶ元となった手書きのメモに名前の記されていた実業家が、他の入札も落札していたことが分かった。市の公共工事の多くをAKP関係者が獲得していたことが判明、ハタイ共和国検察局はハタイ選出国会議員であるエルジンへの聴取を含む捜査を開始させた。
■手書きの指示書
この問題を議会で取り上げた正道党ハタイ選出のメフメト・エラスラン議員は、祖国党会派のスレイマン・サルバシュ副代表の告発に基づいて調査が開始されたことを明らかにした。公共入札機構(KIK)がハタイ県内の入札に関してハタイ県庁に提出を求めたリストは、AKP党員の名前で占められていた。エラスラン議員は、「入札のほぼすべてが、まるで県内には他の会社が存在しないかのように、AKP党員により落札されていた」と述べ、「入札リストというよりも、まるでAKPの組織図のようだった」と話した。
エラスラン議員は事態の進展を本紙に次のように語った。「エルジン議員の書いた、産科医院建設の仕事を誰に与えるか書き留められた手書きの指示書が見つかった。エルジン氏は、落書きをしていただけ、と言っていた。しかしヤシャル・アルテル医院長は、エルジン氏が自分をそばに呼んで指示したことを認めた。その後、KIKは県内のすべての入札に関する情報を県庁に対し求め、文書を送った。情報はKIKに送られたが、リストが完全にはそろっていなかったため、KIKは全組織の入札に関係するリストを再度要求した。2006年2月10日、入札に関する情報が国会議長と首相宛に往復書留郵便で送られた。祖国党会派副代表のスレイマン・サルバシュ議員はハタイ検察局に2月17日に告訴の申し立てをした。検察局は2月27日、検察官一人に調査を命じた」。
エラスラン議員は、「彼らはハタイで、親族会社のように『アリ・ディボ社』を選んだ。公共機関すべて(の仕事)を『アリ・ディボ社』のものであるかのように分け与えた。KIKに送られたリストで、最初の手書きの指示書に名前の記されていたマフムト・ボンジュクとマフムト・アチュクギョズが『落札した党員』に入っていることも注目された。調査を開始した検察官は、必要があれば「起訴状」の性格を持つ調査書を用意し、エルジンの不逮捕特権の無効を要求するだろう」。
■落札者リストの内容とAKPとの関係
エラスラン議員は、ハタイの公共入札を落札したAKP党員の名前と党との関係を次のように明らかにした。
ハカン・オズチュルク(アンタキヤ郡党支部メンバー):
ワクフ:地区本部ビルの外壁工事
公共事業:国家諜報機構(MİT)地区支部ビルの壁、窓、宿舎の修繕工事、ハタイ・イスケンデルン刑務所の修繕工事、刑務所の修繕、国家諜報機構ビルの宿舎修繕
国民教育:ガージーパシャ、クルクハン学校の建設
メフメト・ツナ:(県本部メンバー):
国民教育:教科書配布、文房具類の購入
産科医院:文房具の購入
アンタキヤ国立病院:文房具とオフィス用品の購入
オメル・アクチャイ:(アンタキヤ郡党支部メンバー):
アンタキヤ産科医院:清掃業務に関する入札による追加職員の採用、2003~2006年の間の清掃業務、特別警備、食器洗浄業務、エスコート警備業務
村落サービス:車両の賃貸
アンタキヤ市:車両の賃貸
(以下略)
現地の新聞はこちらから
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:田林 玲 )
( 記事ID:2103 )