ハマース、イスマーイール・ハニーヤ氏を首相候補に擁立(アル・ナハール紙)
2006年02月20日付 Al-Nahar 紙

■ ハニーヤ氏、開かれた政府を編成すると約束
■ イスラエルの反応は制裁と攻撃

2006年2月20日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【ラーマッラー:ムハンマド・ハウワーシュ、諸通信社】

 イスラム抵抗運動「ハマース」は、ガザ地区指導者の1人であるイスマーイール・ハニーヤ(42歳)を、首相職に擁立することを発表した。これと同時にイスラエルはパレスチナに経済制裁を課し、そのためにパレスチナ当局はマフムード・アッバース大統領の言葉を借りれば「深刻な財政難」に陥っている。アッバース大統領は次期パレスチナ政権の編成について協議するためにハマースと接触を開始している。同様にイスラエルは軍事行動を激化させており、ガザ地区の人民抵抗委員会の活動家とヨルダン川西岸地区のバラータ難民キャンプの若者2人を殺害した。

(中略)

■ 議会における5大勢力

 パレスチナ政府の編成のための本格的な協議開始を翌日に控え、パレスチナ立法評議会の5つの勢力がラーマッラーにある「ファタハ」の拠点で会合を開き、立法評議会内でパレスチナ解放機構の路線を採用する諸会派の立場の調整を行った。

 ファタハ指導部筋によれば、「会合はファタハの呼びかけで行われ、その目的は立法評議会内の諸会派、特に、パレスチナ解放機構の路線への支持で一致する各派の間で立場の調整をすることにあった」という。また同筋は、「出席者は、パレスチナ当局によってこれまでに確立された諸々の組織体制を維持する必要性、特に立法評議会の組織と、評議会が制定してきた諸法律を維持する必要性を確認した。それらの法律によってパレスチナの民主的な政治制度が規定されたのであり、それらに基づいて立法評議会選挙は実施されたのである」と述べた。

 5つの勢力とは、ファタハ(45議員)、「パレスチナ解放人民戦線」(3議員)、ムスタファー・アル=バルグーティー率いる「独立」リスト(2議員)、「パレスチナ解放民主戦線」と人民党からなる「オルタナティヴ」リスト(2議員)、ハナーン・アシュラーウィーとサラーム・ファイヤードが率いる「第三の道」リストである。

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( 翻訳者:寺嶋直之 )
( 記事ID:2004 )