エルドアン首相、シェムディンリ事件沈静化に向けてコメント(Milliyet紙)
2006年03月08日付 Milliyet 紙

エルドアン首相は、軍の任命問題において、政府は自らの役割を熟知しており、軍のヒエラルキー構造を十分考慮し、緊張関係は生み出さないと述べた。

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、ヴァン検察庁のフェルハト・サルカヤ検事がシェムデンリ事件に関して準備した起訴状を発端として沸き起こった、「(政府は)陸軍司令部長官のヤシャル・ビュユッカヌト大将が参謀長官職に留まることを阻止したがっている」という見方を否定した。
「軍の任命問題における役割を熟知している政府は、組織内のヒエラルキーを考慮することができる。緊張関係は作り出さない」と強調したエルドアン首相は、公正発展党の党派会議で次のように述べた。

■政府を軍と司法の関係悪化に加担させようとする輩
このところ、トルコの根幹を支える組織である軍と司法との間の関係悪化を意図した推測が飛び交っている。両者の間に疑心暗鬼な雰囲気を生み出そうとしている。さらにこの動きを政府にも広めようと努力する輩も現れた。まだ確定した裁判の結果は出ていないのに、完全な憶測でこの2つの機関を弱体化させる権利は誰にもない。

■敬愛なる司令官、親愛なるトルコ軍
誰もこの国の有能な政治家、裁判官、検事、軍司令官から政治的な利益を得ようと画策してはならない。特にわが国の敬愛なる司令官の言動をとらえて軍を弱体視させようとする努力から得られるものは何もない。トルコ軍は、ゆるぎない伝統とヒエラルキーの規律を持つ重要な機関である。トルコの最も主要な根幹を支える親愛なるトルコ軍と独立した司法との間に衝突を起こそうとするのは、国の一体性に何ら寄与しない。

■野党をけん制
野党第一党のリーダーは、「トルコ軍への攻撃の手はずが整えられており、司法はそれに利用されている」と言っている。
民主主義の何たるかをほんの少し理解しただけの人物の口からこんな言葉が出るはずはない。しかるにこのような主張をするのは一体どなたなのか、バイカルさん。

■トルコ軍は陰謀をはねのける
トルコ軍は、自らに仕組まれた陰謀をはねのけることができるだけの強さと統率力のある組織である。司法機関がこのような妄言に耳を貸すとしたら、まことに深刻な事態であり、病気である。どの機関にも代わりとなる組織があるかもしれないが、軍と司法の代わりはない。軍の力を弱める活動にも、司法の力を弱める活動にも、私たちの政治的な意思のすべてを傾けて反対する。

■軍のヒエラルキーを知っている
我が国はしっかりとした足取りで立っており、民主主義は破綻なく機能している。そして、軍隊のヒエラルキー構造の中で、誰が、いつ、どこで、どのような職務につくのかという点についても、実施、すなわち閣僚会議はその役目を熟知している。その役目を果たすとき、多くのコラムニストのコラムの批判を浴びて下すべき決定を発表できずにいる。この決定を明らかにするときには、ヒエラルキーを十分考慮し、緊張関係を生み出すことなく、すべての機関が支えあい、手を取り合い、肩を組んで一歩を踏み出すのだ。

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( 翻訳者:新井 慧 )
( 記事ID:2025 )