ヴァン博物館で偽物スキャンダル(Milliyet紙)
2006年03月09日付 Milliyet 紙

ヴァン博物館の担当者はここひと月の間に3万6642点の作品を購入したが、大部分は偽物や模造品だった。これらの作品の購入費用として200万リラを請求していたことが明らかになった。

ヴァン博物館が大スキャンダルに見舞われた。博物館はここひと月の間に3万6642点の作品を購入し、文化観光省に文書を提出して購入費用200万リラの支払いを要求した。

■請求額の高さから発覚
 
高額な請求額を不審に思った文化財博物館局の行った調査で、作品には本来の価値以上の付加価値が付けられていることが分かった。一部の作品は偽物であったほか、「米から作られた」民族学上の作品が「金で作られている」と評価され請求額が高く設定されていたケースもあった。
支払いは行われず、メテ・トズコパラン館長に対しても捜査が開始された。『予備調査ならびに監査報告』には、博物館が作品に実際以上の価値を付け、周辺の遺跡が破壊される原因を作ったと記された。

■スキャンダルを公にした報告書
 
「作品は保護されていない状態で保管されていた。麻袋や保管に適さない小包を開けると、特にテラコッタやガラス製の作品に最近になって壊れた形跡があり、またガラスのような壊れやすい作品と鉱石などでできた作品とが同じ袋に入れられているのが見えた。硬貨は実際に使われた時代ごとに分類されないままばらばらの値段が付けられていたが、その根拠は不明だった。また硬貨にとても高い値段が付けられていたことが確認された。大量の模造の硬貨のほか、偽物の彫刻、印章、テラコッタの作品も、本物と同様の高い価値(1万5000リラ)で鑑定されていた。
研究上の重要性や時代上の特徴を持たない作品も高値が付けられていたことが明らかになった。博物館のコレクションに入らない銃は、2度にわたって違う値段で評価されていた。預かり証に偽物であると書かれているにもかかわらず、価値の鑑定が行われたものもあった。また米でできた作品を金でできているとし、評価額を上げようとしていたことも分かった。一方、装飾と形の珍しさが貴重なテラコッタのお碗が極めて高度な専門技術で修復され、専門的な技術により石こう部分に色づけされていたことも確認された」。

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( 翻訳者:住永 千裕 )
( 記事ID:2030 )