欧州文化首都年のロードマップ:盛りだくさんの40日間(Radikal紙)
2006年04月13日付 Radikal 紙

2010年の欧州文化首都に選ばれたイスタンブルは、首都年に向けて新しい博物館や祭事、U2やREMのような有名ロックグループによる40日間のコンサートなどを計画している

 イスタンブルが2010年の欧州文化首都に選ばれた。その準備に向けたロードマップは、大規模な都市化と同時にあらゆる職業、年齢、国籍の人々を楽しませることが出来るようにと盛りだくさんの内容だ。準備期間にはスルタン・アフメト地区、ベイオール地区、フェネル地区、ゼイレッキ地区の歴史化計画の他、U2やREM、レッドホットチリペッパーズのような有名ロックグループが名前を連ねる40日間のコンサート、イスタンブルでの新たな祭事、博物館の建設、文化島の制定などが計画されている。

 先日イスタンブルが欧州文化首都に選ばれたのを受けて、エルドアン首相は昨日コンラッドホテルで記者会見を行った。この会見には市民社会組織で構成される欧州文化首都事業部部長ヌリ・チョラックオール、イスタンブル県知事ムアメル・ギュレル、イスタンブル広域市長カーディル・トプバシュ、計画検討委員会委員長である国会議員エゲメン・バウシュも参加した。

■「スピードを出そう」

 エルドアン首相はイスタンブルを2010年の欧州文化首都にするための準備段階において、政府はあらゆる可能性を総動員させることを明らかにし、ゲジェコンドゥ(※)の撤去や都市化について司法やメディアの支持を求めた。欧州文化首都事業部部長のヌリ・チョラックオールも、“文化首都”に選ばれた都市がその宣伝効果で多くの観光客を集め、祭事や展覧会、コンサートを行ってイスタンブルを芸術で埋め尽くす計画を明らかにし、次のように話した。
 「国民や市民社会組織の代表者と共に準備委員会を作り、2006年は計画年として位置づける。その後計画の総監督、芸術監督、財務監督を選び、芸術委員会を組織する。先に挙げた計画はここで検討し、予算を決めた後それぞれの計画の代表者に振り分ける。2006年11月までこのような計画で進めていく。我々はEUの陪審員に、欧州文化首都事業部として、イスタンブルの4つの要素を象徴して行われる様々な行事を含む企画書を提出した。」

■若者も楽しめるように

 欧州文化首都事業部がEUの陪審員に提出した企画書では、2010年のイスタンブル欧州文化首都計画として、4つの要素である“大地、空気、水、火”というテーマで多くの活動が盛り込まれている。
 音楽、演劇、建築、ダンス、写真のような文化や芸術のあらゆる分野での活動を含んだロードマップでは、2つ目の要素である“空気”の活動として計画されている“40日間のコンサート”が、若者に最も喜ばれるだろう。ファンに長年トルコでの公演を待ち望まれていたU2やREM、レッドホットチリペッパーズのようなロック界のスーパースターが行う平和に向けたコンサートが計画されている。
 新しい博物館や文化の中心地を作るという内容で、イスタンブル発電所、イスタンブル博物館、ハサンパシャ・ガス工場の変革、アミレ造船所計画、イスタンブル考古学博物館再改築、オスマン銀行博物館事業、自然歴史博物館建設が検討されている。
 都市化については、スルタン・アフメト地区及びベイオール地区の復興計画、フェネル・バラット地区再評価・見本計画、カドゥキョイの歴史的な市場の活性化、ゼイレッキ地区の家屋の修復、ゼイティンブルヌ文化島、非ムスリム人墓地の修復が挙がっている。

※ゲジェコンドゥ:他人の私有地や公有地に許可を得ないまま建てられた不法建築のトルコにおける総称。一夜にして建築したかのような非常に粗末なバラックを指すものであったが、現在では建築業者が施工した鉄筋コンクリート建ての建築物もごく普通に見られる。


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( 翻訳者:住永 千裕 )
( 記事ID:2189 )