ディヤルバクル、クルド人騒乱の報告書、バイデミル市長の離職求める(Milliyet紙)
2006年04月14日付 Milliyet 紙

ディヤルバクル市のバイデミル市長について調査が行われ、検査官らが調査結果を報告書の形にまとめた。報告書ではディヤルバクルで騒乱が起こっているさなかにバイデミル市長が活動家らと会談していたとして離職が求められた。

 ディヤルバクルのオスマン・バイデミル市長について、検査官らは同市長が市内で発生した騒乱のさなかに活動家らと会談していたとして調査を実施し、報告書を作成した。検査官らはバイデミル市長について「善良な目的での行為ではない」という見解に達し、同市長の「離職」を要求した。
 バイデミル市長はディヤルバクルで発生した騒乱の二日目に副知事と共にバーラル地区を訪問し、活動家らと会談した。同市長は殺害された14人のPKK(クルド労働者党)テロリストならびに、デモの最中に死亡した2人を意味して、「14の悲しみが16に増えてしまった。私が彼らに代わることが出来たらよかったのに。あなた方はさぞ悲しかったでしょう。我々もあなた方と同じ思いだ。しかしながら平和のために活動に終止符を打たねばならない。」と述べたとされ、このことが原因となって調査が開始された。

■ 報告書、アクス内相へ提出

 検査官らはアブデュルカーディル・アクス内相に報告書を提出し、「一時的な措置」としてバイデミル市長の離職を求めた。検査官らは調査中明白な結果がでるまでは、内相が地方行政指揮者に対し職務からの離職命令を出すこともあり得ると述べた。
 検査官らはバイデミル市長の(活動家との)会談後、バーラル地区において騒乱が増加したことに注目し、提出した報告書において、「誰しも職務や肩書きを利用して、違法となる行為を賞賛し、助長することはあってはならない」との見解を示した。検査官らは同市長の活動家らとの対談を「善良な目的で行われた」として捉えておらず、報告書においては「公共の良心、人間の良心がこの行為に対して無言となる訳がない」という表現を用いた。
 検査官らは会談の実施が活動家らの要求ではなく、バイデミル市長自身の希望であったとした。報告書には同市長がエフカン・アラ知事の許可を申請し、同知事は世間の信用を獲得するために肯定的な回答を出したと記された。また、同知事がバイデミル市長と活動家らとの会談を可能とするために警備責任者に命令を下し、さらには県特別行政長にも会談に参加するよう命じたことも強調されている。

■ 告発

 検査官らはバイデミル市長について刑事裁判が行われる必要があるとの見解に達し、検察庁へ「組織の創設と管理」に関するトルコ刑法第314条に反する行いがなされたと告発した。アクス内相は報告書に従って、調査結果が出されるまでバイデミル市長を職務から遠ざける可能性があるとした。調査が2ヶ月以内に終了しなければ、再び審議される。法によれば離職の決定は、調査によって有罪と結論付けられなかった場合、あるいは調査が中止された場合成立する。



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( 翻訳者:永井 ひとみ )
( 記事ID:2198 )