2006年4月19日付シャルグ紙1面
【社会部】昨日午前、殉教者及びバスィージ(民兵)の家族らが、イスラーム評議会(国会)前で抗議集会を開き、国内のバッドヘジャービー(女性達の服装の乱れ)について非難し、この件に関する国会の対策を求めた。
同じ頃、昨日午後テヘランの南ソフレヴァルディー通り8メートル小路の路地で、警官が、適切な服装をしていないと思われた女性に対し、緑のパジェロの拡声器を使って恥知らずな行動に対して注意をした。「袖を下までおろしなさい。スカーフを直しなさい」。そして「服装を直すか、モンキャラート〔宗教的に不適切な行動をとった者を扱う警察の組織の一部〕に連れて行くかだ。車に乗りなさい。両親にコートとズボンを持ってくるように電話しなさい」と続けた。地域住民は、窓から身を乗り出し、警察のパジェロの横でしかめ面をして立っていた女性を眺めていた。彼女の袖にはそれ以上、下に下げる布もついていなかったし、ズボンも足首まで隠れるものではなかった。
ソフレヴァルディー通りで警官が職務を果たしている丁度その頃、体制に献身した人々や殉教者らの家族の女性達が、イスラーム評議会(国会)前に集い、「ヘズボッラー(神の党)の評議会よ、神の法はどこへ」と書いたプラカードを掲げ、街中で乱れた服装をした女性には厳しく接するよう政治家や関係者に求めた。
その頃、テヘラン警察本部長のタラーイー司令官も、治安維持軍の公衆監視センターで記者団に対し、「通りで短いズボンを着用し、足が露わになっている女性には、適切に対応していく」と語った。
一方、昨日午後、第7期国会文化委員会のエマード・アフルーグ委員長は、国会記者団に対し、ヘジャーブとバッドヘジャーブについて語ったが、手荒な対応だけでは十分ではないとした上で、「バッドヘジャービーへの対応として、一つに文化的な解決方法がある。文化的な方法は、忠告や指導だけではない。手本を示すべきだ」。
昨日も、これまでのこの時期と同様、暑い季節が近づいているため、「ヘジャーブ」が国の文化関係者や治安関係者の中心議題となっていた。バッドヘジャービーへの対応は、ノウルーズ(イランの新年3月21日にあたる)明けより始まっていたが、昨日正式に発表された。
先週、テヘラン市議会議員が、テヘランの一部の女性のバッドヘジャービーに苦言を呈し、司法当局の厳格な対応を求めていた。それ以前にも、テヘラン北部や大都市のメインストリートの一部では、治安維持軍の車が道ばたに停まり、適切なヘジャーブをしていない運転手の車を止めていた。時に渋滞にもなり、車から降りた女性運転手たちは、取り調べを受ける為に列を作っていた。野次馬通行人の中には、逮捕された女性達の身なりを見て、警察に感謝する者もあったし、なぜこのような対応をしているのかと遺憾に思う者もあった。
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( 翻訳者:關岡 敦子 )
( 記事ID:2234 )