2006年のトルコのGDP、世界第17位となる見込み(Milliyet紙)
2006年04月21日付 Milliyet 紙

 2005年のトルコのGDP(国内総生産)は世界第19位の3625億ドルだったが、IMF(国際通貨基金)の推測によると、2006年には、国内の国民収入が4141億ドルとなって第17位に順位が上がる見込みだ。この経済規模の伸びには、トルコの経済拡大に対応するドルの下落が影響した。
 前述のように今年のトルコのGDPは4141億ドルに達し、スイスとベルギーを抜いて17位に上昇する見込みだ。

■ 2002年のGDPは26位

 2005年のトルコのGDPは、サウジアラビア、ポーランド、ノルウェイ、インドネシア、オーストリア、スウェーデン、台湾を抜いて第19位だった。2002年には、トルコのGDPは1830億ドルで第26位だった。
 IMFによれば、トルコの2007年のGDPは、2006年から324億ドル増加して4465億ドルとなる見通しだが、トルコの上位にいるオランダとの210億ドルの開きを埋めるには十分でない。このため、2007年もトルコの17位という順位に変わりはない見込みだ。
 IMFの推定では、2005年のトルコの一人当たりのGDP、すなわち、国内の国民の一人当たりの収入は5,062ドルだった。今年はこの値が5,692ドル、2007年には6000ドルの大台を越えて6,041ドルに上昇する見通しだ。トルコの一人当たりのGDPの値は、2002年には2,746ドルの水準だった。

■ 中国は第4位に

 今年のGDPの順位では、アメリカが13兆2284億ドルで、大差をつけて第1位を保持する見込みだ。アメリカを日本、ドイツが追いかける。
 第4位に入った中国は、初めてイギリスを抜いた。今年のGDPが2兆5296億ドルに達する見込みの中国を、イギリス、フランス、イタリア、カナダ、スペイン、ブラジル、ロシアが追いかける。
 中国とトルコの他、ロシアにおける国民収入の拡大も注目される。

■ IMF、エネルギー消費の節約を要望

 IMFのロドリゴ・ラト専務理事と世界銀行のポール・ウォルフォウイッツ総裁は、トルコがマクロ経済政策の効果を証明した成功例となったと指摘した。
 ワシントンで開かれた記者会見でIMFのラト専務理事は、トルコの社会保障法案が議会を通過することの重要性を強調し、「トルコは、優れたマクロ経済政策の実行が、いかに効果的であるかということを示す極めて良い例です。社会保障法が議会を通過することが極めて重要です。」と述べた。
 ウォルホヴィッツ氏は、「健全な経済政策が一国にどれだけの成長をもたらすかということを、トルコの例は示しています。」と述べた。IMFのアン・クルーガー第一副専務理事はエネルギー消費節約の重要性を強調した。


Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:高田利彦 )
( 記事ID:2251 )