ハマース政権発足後初の自爆攻撃、ジハードが実行声明(アル・アハラーム紙)
2006年04月18日付 Al-Ahram 紙
■ 殉教攻撃でイスラエル人の死者9人、負傷者60人
■ イスラエルはナブルス掃討で報復
■ ハマース:「攻撃は自衛だ」、アッバース大統領:「卑劣な行為だ」
■ 新政権発足後初の作戦の実行をジハード運動が表明
2006年04月18日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ガザ-アシュラフ・アブルホウル、テルアビブ-諸通信社】
昨日、テルアビブの旧中央バスターミナルで起きた殉教攻撃による大規模な爆発が市街を揺さぶった。この事件で実行犯1人とイスラエル人9人が死亡、60人が負傷し、うち9人が重態。
イスラエルの医療関係者からの情報によると、実行犯1人と犠牲者のうち5人は現場で死亡、残る人々は病院で死亡した。
イスラエル・ラジオの報道によれば、実行犯は西岸地区ジェニーン出身のサーミー・サリーム・ムハンマド・ハマドで、イスラエルの警察部隊が協力者の捜索のため広範囲の捜査に着手した。
さらにイスラエル・ラジオは、イスラエル警察がエルサレム北方のオフェル検問所で、事件前に現場で目撃された青の三菱車を停止させたと伝えた。目撃情報によれば、1人が急いで降りた後、車は現場から逃走したという。イスラエルの治安部隊は現在、拘束された3人の乗員の尋問に当たっている。
また爆発の直後、イスラエルの装甲車80台以上が、銃弾が降り注ぐ中、ナブルス市内に侵攻した。
ジハード運動〔イスラーム聖戦〕が米のAP通信社に電話で連絡し実行を表明、実行犯はジハード運動の活動家の1人である述べた。
またジェニーンのパレスチナ筋によれば、実行犯は西岸地区ジェニーンのバルキーン村出身で、ジハード運動の軍事部門であるエルサレム部隊に所属しているという。ハマース政権のパレスチナ内務省報道官、ハーリド・アブー・ヒラール氏は、自殺攻撃はパレスチナ人民に対するイスラエルの攻撃への正当な報復とみなされる、と述べた。それに対しパレスチナのアッバース大統領は、「卑劣なテロ行為であり、パレスチナ人民の闘争を貶めるものだ」と述べた。
イスラエルを対象とした自殺攻撃は、実行犯1人のみが死亡した1月19日の事件以降、起きていなかった。その時の現場近くで起きた昨日の爆発は、ハマースが政権について以来初の攻撃となる。
(後略)
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( 翻訳者:山本薫 )
( 記事ID:2253 )