イラクのシーア派宗教権威が内戦を懸念(アル・ナハール紙)
2006年03月16日付 Al-Nahar 紙
■ イラク挙国一致政府樹立に道ひらく打開の兆し
■ シーア派宗教権威は民兵組織の戦争への突進を恐れる
2006年03月16日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
アメリカのコンドリーザ・ライス国務長官は、イラクが政治指導者たちの対立を解決し、民主主義を建設することが出来るとの世界の信用を得るには時間が必要であるとの見解を示した。一方、イラクが破壊的な内戦へとなだれ込む恐れが増している。シーア派の宗教権威に近い筋によれば、シーア派の精神的指導者たちの民兵組織を抑制する影響力が急速に弱くなっているのである。また宗教指導者たちはこれらのグループがイラクを宗派間の戦争へと引きずりこむことを恐れている。
宗教施設への新たな攻撃を回避するためにアメリカ国防総省「ペンタゴン」は、イマーム・フセインの殉教四十日目を記念する行事に際して治安強化のため、700人から800人の部隊をクウェートからイラクへ移動すると発表した。
ライス長官はジャカルタからオーストラリアのシドニーへと出発する直前に記者会見で「イラクが内戦へと向かっていると発言することは慎む必要があると思う。それは彼らが望んでいることではない。...我々はイラク国民を信用するべきだ。イラク国民は民主主義を建設してゆくことが出来るという信用に値する」と語った。
(後略)
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( 翻訳者:吉永晶子 )
( 記事ID:2255 )