「素肌を覆い隠さない者は宗教上の罪人」:エユプ市が学校に冊子配布(Milliyet紙)
2006年04月22日付 Milliyet 紙

イスタンブルのエユプ市が預言者ムハンマドの「生誕週間」に許可を得ずに学校に配布した冊子には、「素肌を覆い隠さないことは宗教上の罪である。スカーフの禁止は、イスラームを思い起こさせるすべてのものへの敵対である。素肌を覆い隠すことは神の命令である」と書かれていた。

公正発展党政権下のエユプ市が「生誕週間」の一環で作成した冊子と宗務庁の本一冊を学校に無許可で配布していたことが明らかになった。素肌を覆い隠すことの必要性を説く冊子には、「素肌を覆い隠さないことは宗教上の罪である。教育の場や社会的な場でのスカーフの禁止は、イスラームを思い起こさせるすべてのものへの敵対である」という表現が使われている。
 
■1万部が配布された
エユプ市文化局は生誕週間の活動の一環として「親愛なる預言者ムハンマド」というタイトルの冊子を1万部印刷し、学校に配布した。冊子の「素肌を覆い隠す命令の到来」という章には、(このことに)反対する者がいたとしても、これはイスラームの明らかで確かな命令である」と書かれていた。

■神の命令
コーランにはこのことに関する2つの節があることや、(素肌を覆い隠すことの)反対意見には隠れた意図があると主張する冊子の記述は次のように続く。
「素肌を覆い隠す形態は、時と場合によって、さらには好みによって確かに違いが見られるかもしれない。しかし、手や顔、足を除く全身を覆い隠すことは神の命令である。素肌を覆い隠さないことは信仰を止めることではなく、単に宗教上の罪を犯すことである。しかし教育の場や社会的な場でスカーフを被っている人がふさわしいと見なされない態度は、単に抑圧や不公正として理解されるべきではない。同時に、イスラームを思い起こさせるすべてのものへの敵対でもあるのだ。宗教と良心の自由への明らかな干渉である」。

■ひどい過ち
市文化局の関係者は、冊子とトルコ宗務財団出版の「コーランに見る預言者ムハンマドの模範的生活」というタイトルの本が学校に配布されたことを認め、このことを「見落としてしまったひどい過ち」として非を認めた。

■許可を受けていなかった
エユプ郡長のサリフ・カラブルトも、生誕週間を機に学校で開催したいとの希望のあった活動に許可を与えていないことを明らかにした。カラブルトは、学校側が無許可で冊子や本を配布することを許可することは(警察の)調査対象に成りうると述べ、「この問題を自ら調査する」と語った。

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( 翻訳者:日南田桃子 )
( 記事ID:2259 )