PKK(クルド労働者党)、臨時党大会開催へ―党執行部内の指導権争い激化(Milliyet紙)
2006年04月23日付 Milliyet 紙
執行委員会内で生じている、カラユランとバユク間の主導権争いが引き起こした問題を解決するため、PKK(クルド労働者党)は臨時党大会を開催することとなった。カラユランが勢力を拡大するものとみられる。
PKKの執行委員会を構成するグループ内で生じた主導権争いが、2つの勢力に分かれて党を運営する状況を生み出したため、党は臨時党大会を開くこととなった。ムラト・カラユランとジェミル・バユクとの間で生じた問題のため、党大会の開催が余儀なくされた。
実権を握るカラユランを、党の軍事部門である人民防衛軍(HPG)が支援している。またジェミル・バユクを支援するのは、党幹部の内ドゥラン・カルカン、ムスタファ・カラス、アリハイダル・カイタンと政治部門のメンバーである。
■多数の離党者
PKK上級指導部を占めていた、オスマン・オジャランとコードネーム「Botan」ことニザーメッティン・タシュ率いるグループのメンバーが離党し、愛国者民主党(PWD)を設立。その後カラユランとバユクのグループは活動をともにしていた。しかし執行部内でカラユランの勢力が強いことにバユクのグループは不満を募らせた。このことを受けて、執行部を再編するため先月第9回臨時党大会の開催が決定された。カンディルで始まる党大会後、カラユランの勢力が拡大するだろうと言われている。
■“金庫番”も離党
1999年から現在までに党の政治活動を批判して離党した元党員の多くが北イラクで難民として生活しており、その数が約3000人にのぼることが判明した。PKKの“金庫番”であったヨーロッパ代表のルザー・アルトゥンも離党したと伝えられた。
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( 翻訳者:丹羽貴弥 )
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