イッサロームで皆既日食(アル・アハラーム紙)
2006年03月30日付 Al-Ahram 紙

■ 日食の瞬間、イッサロームの空に真昼の星が輝く
■ ムバーラク大統領はじめ7万人の観光客が稀有な光景を目撃

2006年03月30日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面 

昨日12時38分、部分日食から皆既日食に移行した瞬間、世界はイッサロームの真昼の空に輝く星を目撃した。この地域では今後200年間見ることのできないこの歴史的な天体現象を、ホスニー・ムバーラク大統領夫妻も目撃した。皆既日食になった瞬間には肉眼で水星や金星を見ることができ、空が暗くなるとその場にいた人々からは祈りやアッラーを賛美する声が上がった。32℃あった気温は14℃も下がって18℃に達し、寒さを体感して泣き出す人もいた。

 全世界から訪れた7万人の観光客、学者、研究者らがこの事件を目撃した。午前11時20分ちょうどから始まった部分日食は徐々に進行して12時38分ちょうどに皆既日食となり、この状態が3分58秒間続いた後、1時59分まで再び部分日食が続いた。

 ムバーラク大統領は日食観察用の特殊な眼鏡を装着し、日食についての科学的なパンフレットを読んでいた。また大統領はドイツ人科学者の一人と握手を交わし、日食の重要性について質問した。同様にスーザン・ムバーラク大統領夫人はこのドイツ人科学者に滞在予定を尋ね、彼はそれに対し「先週日曜日に数人の教授や専門家と共にやってきた」と答え、4月4日までカイロで日食についての会議が開かれる予定であると付け加えた。

 天文学者たちは、エジプトで次に皆既日食が観測できるのは2027年の8月、ルクソールの王家の谷地区においてであると発表している

 現在エジプト人および外国人の学者たちが最新技術を駆使してこの珍しい宇宙現象の研究に取り組んでおり、そうした最新設備の中には今回のために特別に作られたものもある。




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( 翻訳者:垣平浩明 )
( 記事ID:2276 )