紅海上のフェリー沈没事故で、ブラックボックスの解析進む(アル・アハラーム紙)
2006年04月10日付 Al-Ahram 紙

■エジプト運輸相「捜査はフェリーの沈没に会社と船長、乗組員の責任があることを示している」

2006年4月10日アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【アレキサンドリア-サラーフ・アブドゥルアズィーズ】

 ムハンマド・ルトゥフィー・マンスール運輸相は、千人を超す犠牲者を出した沈没事故発生において、フェリー「サラーム98」の船長と乗組員およびマムドゥーフ・イスマーイール氏が所有・経営する同船の運行会社に過失があったことが、現在進められている捜査によって指摘されていると確言した。

 マンスール運輸相は、昨日の記者会見で、国際技術委員会がブラックボックスの回収およびその内容の取り出しと解析に成功し、同委員会は検察、人民議会の事故究明委員会や国防省、さらには同フェリーがパナマ国旗を掲げていたことからパナマに対しても、記録のコピーを送付したと付け加えた。

 またマンスール運輸相は、初期段階の解析ではフェリーの沈没の原因がガレージで発生した火災であり、乗組員らが一時間当たり430トンの水を使って消火を試みたことや、消火栓のホースが一時間当たり600トンの水を放出したことがフェリーの船体を傾かせる原因となったことを明らかにした。

 一方、ムハンマド・シャーマー国際技術委員会委員長は、同委員会の任務は沈没の原因究明にあるとして、船長及びフェリー会社側に事態の収拾において過失があったことを強調した。


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( 翻訳者:村山誓一 )
( 記事ID:2279 )