ムバーラク大統領とパレスチナのアッバース大統領が会談(アル・アハラーム紙)
2006年03月27日付 Al-Ahram 紙

■ムバーラク大統領とアッバース大統領が会談でパレスチナ政府の組閣やイスラエルの選挙、ハルツームでのアラブサミットについて議論
■シャルム・アル=シェイフでの会談後にアッバース大統領:「イスラエルによる一方的措置は拒絶されるものであり、国際法や和平のロードマップに矛盾するものだ」
■「オスロの時のような極秘協議を私はイスラエル側に提案した」
■「我々はパレスチナ市民への経済的支援が継続するようハルツームでのアラブサミットに期待する」

【シャルム・アル=シェイフ-ウサーマ・アブドゥルアズィーズ】

 アラブ世界に存在する諸問題や和平プロセスの推移に関する討論と意見交換のため、ホスニー・ムバーラク大統領とパレスチナのマフムード・アッバース大統領が昨日、シャルム・アル=シェイフで会談を行い、パレスチナ新内閣の組閣やイスラエルの選挙、そして明日からハルツームで始まるアラブサミットに提出されている諸議題について話し合った。

 両大統領の会談はまず二人だけで始まり、その後エジプト・パレスチナ双方の代表団を交えた会談が行われた。

 アッバース大統領は会談後、同大統領のエジプト訪問は地域の一連の動きと関連して行われたものであり、それらについてムバーラク大統領と話し合い、意見を交換する必要があったと表明し、我々はエジプトとの継続した話し合いや調整を欠くことは不可能であり、エジプトの同胞と固い絆で結ばれていなければならないと強調した。

 また、イスラエルの一方的な措置についてアッバース大統領は「我々はこのような措置を、原則として完全に拒絶するものである」と語り、交渉のテーブルに就く用意のあるパレスチナ側のパートナーがいて、意見が一致するにせよしないにせよ、全ての課題を俎上に載せて話し合おうとしていることを強調、イスラエル側が単独で措置をとるということは受け入れられるものではなく、国際法や世界が同意している和平ロードマップとも矛盾するものであるとした。

 さらに、アッバース大統領がイスラエルに秘密会談の実施を打診したのに返答がないことに関する質問に答えて同大統領は、「私は様々な機会に交渉のためのいわゆる極秘ルートを提案し、イスラエル側にこう語りかけてきた。『秘密裏というわけでも公開でもない、人目を避けた静かな話し合いをしようではないか。そしてその場で将来の問題について普通に話し合えばよい。上手くいけばこれを続け、失敗したとしても何も失うものはない』。」このように大統領は、四十年間達成されることのなかった合意に8ヶ月でたどり着くことに成功したオスロでの秘密交渉を回顧しつつ語った。

 一方、パレスチナ人はハルツームでのアラブサミットに何を期待するかとの質問には、「パレスチナ市民へのアラブ諸国からの支援の継続を我々は期待している。民主化プロセスを実行した人々を処罰することなどあってはならない」と語り、パレスチナ市民に対する経済的支援を継続するようアラブ諸国を促した。



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( 翻訳者:村山誓一 )
( 記事ID:2306 )