クルド系DTP党首:軍事的手段ではクルド問題は解決しない(Milliyet紙)
2006年04月30日付 Milliyet 紙

クルド系政党、民主市民党(DTP)のチュルク共同代表は、軍事的手段が問題解決の方法にはなり得ないと述べ、「(テロリストたちが隠れている)山岳地帯に爆弾を落とすことで解決を図ろうとする姿勢は捨てなければならない」と話した。

DTPのアフメト・チュルク共同代表は、ディヤルバクルで3月28日以降起こった騒動で、治安部隊が圧倒的な武力を行使したと主張した。チュルクは「山岳地帯に爆弾を落とすことで解決を図ろうとする姿勢は捨てなければならない。何十万人もの軍人を配置しても解決の手段にはなり得ない」と話した。

DTP党員である56人の市長と(党)中央執行委員会の委員は、チュルク、アイセル・トゥールクの両共同代表を議長として、ディヤルバクルのクラス・ホテルに集まった。会議の前に挨拶したチュルクは、シェムディンリ事件後、社会全体が民主的な反発を示していると述べた。

ディヤルバクルで起こった事件では、子どもに対しても圧倒的な武力が行使されたにもかかわらず、治安部隊に対してだけ調査が行われなかったと主張するチュルクは、近親者が亡くなった人に(治安部隊の罪を)告発するよう求める一方、「騒動が拡大しないよう尽力した我が党の県、郡、市の長が容疑者にされた」と話した。チュルクは、問題解決のため1993年に当時のトゥルグト・オザル大統領が地域選出の国会議員と会談したことを思い起こさせながら、次のように語った。

■首相の言葉は謎
「エルドアン首相の知識人たちとの会談や、ディヤルバクルで発表したメッセージを我々も重視し、期待もしたのだが、残念ながら具体的な成果には結びつかなかった。あのときの言葉で何が起こることを望んでいたのか、いまだに謎のままである。トルコを20年も後戻りさせるようなテロ対策法も、解決策には決してなり得ない。80年間の圧迫政治の延長である、何十万人もの軍人の国境への配置が解決策にならないことは疑いようもない」。

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( 翻訳者:湯澤 芙美 )
( 記事ID:2324 )