低所得者層に低価格住宅を:頭金なし20年ローン、月々の支払いは100リラ(約9,000円) (Milliyet紙)
2006年04月09日付 Milliyet 紙
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、低所得者層に属する国民に向けた新たな住宅プロジェクトの立ち上げを発表し、このプロジェクトの支払いシステムとして「頭金なし、月々100リラで20年のローン」を検討していることを明らかにした。さらに、全く支払能力のない人のローンは社会連帯援助基金が肩代わりするであろうと述べた。
集合住宅局主催、本紙、ミッリイェト不動産の後援による「住宅会議」が昨日、イスタンブルのルトゥフィ・クルダル会議センターで始まった。会議に出席したエルドアン首相は、支払能力の低い人や全く支払い能力のない世帯に向けた新プロジェクトを発表した。
「ワクフ(宗教寄進)文明の構成員として、貧しい人々にもプライドがあることを知っている。そこでこのような機会を準備した」と話す首相の説明によると、低所得者層向けの住宅は広さ45および55平方メートル。支払い額は月々100リラ(約9,000円)になる予定だ。頭金は以前の(低所得者層向け)プロジェクト全てに存在したが、今回はない。ローンの支払い期間は20年であり、支払額は換算すると1年当たり1,200リラ(約108,000円)、20年合計で24,000リラ(約2,160,000円)となる。
■場所と戸数は不明
エルドアン首相は、場所とプロジェクトの開始時期については明言しなかった。ただ、集合住宅局が今年売りに出す計90,000戸の中に今回のプロジェクトによる住宅が含まれるであろうことが分かっている。周知の通り、集合住宅局は9月から販売を開始し、1年間で90,000戸の住宅を販売する見込み。低所得者層向け住宅は、イスタンブルのカヤバシュ、トゥズラ、ハルカル、キュチュクチェシュメジェ、ガーズィーオスマンパシャに建設予定の90,000戸の一部分を占めるであろう。
■「たかり屋主義に慣れ切ってしまわせたくない」
エルドアン首相は、貧困層向けの住宅プロジェクトを説明する一方で、「誰もたかり屋主義に慣れ切ってしまわせたくない」とも話し、貧困層の就業の機会を生み出すため、社会連帯援助基金に職業訓練プログラムを開始させたと述べた。
1~2カ月中に集合住宅プロジェクトがトルコの全県をカバーする見込みであることを明らかにしたエルドアン首相は、「現在78県に広がった。81県に到達させる。住宅(プロジェクト)を12カ月で終えたいと思っている。10年・15年・20年のローンを提供できる状態にある」と述べた。
エルドアン首相は、住宅プロジェクトの投資額が70億リラであることを明らかにし、900件の入札と約30億リラの分割払いが行われたことや、売りに出された99,000戸のうち78,000戸が売れたこと、収益分配モデルにより建設中の30,186戸からも30億リラの収入が得られるであろうことを説明した。
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( 翻訳者:井上 さやか )
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