トルコ随一のショッピングモール「Akmerkez/アクメルケズ」 女性社長にインタビュー(Radikal紙)
2006年05月07日付 Radikal 紙
アクメルケズのゼイネプ・オラル社長は、周辺にオープンしたショッピングセンターからアクメルケズが影響を受けることはないと語る。「月に150万人が訪れ、テナントはすべて埋まっています。」
アクキョク社、イスティクバル社、テクフェン社の協同で1993年にエティレルで営業を開始したアクメルケズは、周辺に多くのショッピングセンターがオープンしたにも関らず、13年間、テナントも来場者数も減らすことはなかった。
アクメルケズのゼイネプ・アクディルリ・オラル社長は、246の店舗が入るアクメルケズの入居率は現在100%と語り、「私たちのショッピングセンターに入居するために、順番を待っている多くの会社があります。月に150万の人々がアクメルケズを訪れます。」と述べた。周囲で多くのショッピングセンターが開業したにも関らず、アクメルケズがその魅力を次第に増したことについて、いくつかの理由に結びつけてオラル氏は以下のように続けた。
「そもそも、アクメルケズの立地は完璧なのです。アクメルケズは、イスタンブルの最も多くお金が使われる場所をロケーションとして建設されました。周辺の住宅街と非常に合うのです。月150万人にのぼるお客様の54%が、収入レベル、教育レベルの高い階層で構成されています。調査会社の調べでは、アクメルケズへのご来場者の41.8%は、ショッピングとお食事のために訪れていることが分かりました。加えてここは、非常に清潔で安全な場所です。
店舗の組み合わせや建築的な位置が、お客様が退屈せずにショッピングすることを可能にしています。アクメルケズで活気のない所はありません。これら全てのことが、ショッピングセンターの価値を高めています。そして、ご来場者数を持続させているのです。そもそもこの場所は、ただのショッピングセンターである以上に、生活の中心として認識されているのです。」
アクメルケズの建設時に、これらのことを意図していたとオラル氏は述べ、以下のように続けた。
「私たちは、[開業が]トルコで3番目のショッピングセンターです。アクメルケズ以前には、「ガレリア」と「カピトル」が営業していました。私たちはアクメルケズを建設する際、単なるショッピングセンターを作るのではなく、ひとつの生活の中心を作り上げることを目標にしました。このような理由のもと、私たちはトルコでは初めて映画館をショッピングセンターに備えました。1600席のキャパシティーがある食堂も作りました。様々な活動のできるスペースを整備して、アクメルケズを生活の中心と呼べる状態にしたのです。」
ゼイネプ・オラル社長は、アクメルケズ[の所有]が不動産投資会社に昨年まず移り、その後、今年4月15日に[株式の]49%が一般に売り出され、売り出されたうち46.9%がオランダのコリオ社によって取得されたことについて回想し、「アクメルケズの主要株主は、今後のスケジュールとして新しいショッピングセンターのオープンを考えています。長年にわたり、この件について取り組みが行われてきました。しかし、将来建設される新ショッピングセンターは、立地や商業設備の面でアクメルケズのように完成されたものであることが要求されます。このような理由のもと、取り組みが続いています。」と述べた。
■オフィス棟、居住棟も備える
オラル氏は、ショッピングセンターのほか、居住階、オフィス階もアクメルケズは備えていると説明し、「アクメルケズには246の店舗があります。店舗の平米あたりの賃料は、平均で1356ドルです。23階建ての居住棟には83戸あります。オフィス棟は31階建てです。」と解説した。トルコにオープンする新しいショッピングセンターに関して自身の見解を示したゼイネプ・オラル氏は、以下のようにインタビューを締めくくった。
「理論的に見れば、トルコに新たなショッピングセンターを作る必要はあるでしょう。なぜならショッピングセンターの数が少ないからです。しかし実際のところは、そうではありません。というのも[客の]消費に回せる収入に増加がなければ、ショッピングセンターは営業できないからです。事実、大部分のショッピングセンターがそのような状態です。相次いでオープンするショッピングセンターは誰のためにもなりません。同じパイを取り合っていることになるからです。それに加えて、交通の問題も生み出すことになります。交通問題を解決できなければ商売は止まってしまいます。」
■数々のショッピングセンター賞を受賞
1995年に国際ショッピングセンター協会(ICSC)から「ヨーロッパ・ベスト・ショッピングセンター」に選ばれたアクメルケズは、同協会によって1996年には「ワールド・ベスト・ショッピングセンター」として認められ、この分野で最高の賞である「ICSCインターナショナル・デザイン・アンド・ディヴェロップメント賞」を獲得した。
■ベスト・ショッピングセンター
上述の賞は世界で初めてアクメルケズに与えられた、と同社のゼイネプ・オラル社長は語り、「アクメルケズは、1998年にショッピングセンター・小売業者協会の名誉賞に認定されました。マドリード[での総会]では、1999年の「ICSCソラル・メリット賞」を獲得し、2001年3月トリノでは、「ショーウィンドウ・コーディネート・コンペティション」によって社会へ果たした貢献により、同じ賞に認定されました。」と話した。最近では、「アート・アクメルケズ3」展の活動によって、「ICSCジャン・ルイ・ソラル2006マーケティング各賞」のうち「人とのつながり賞」を獲得したとオラル氏は解説し、様々な賞の獲得が、トルコへの認知度、アクメルケズへの認知度に貢献したと述べた。
参考URL: アクメルケズHP→ http://www.akmerkez.com.tr/
(外観画像あり。)
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( 翻訳者:高田利彦 )
( 記事ID:2399 )