2006年5月13日付ハムシャフリー紙
【社会部】イラン全州でエイズ予防教育が行われることになった。保健省疾病管理センター長は、このように発表した上で、「狙いは若者のエイズの予防であり、そのためには予防教育を若者たちに行き届かせる必要がある」と述べた。
最新の公式統計によると、イランでエイズに感染した者の数は1万3400人とされているが、非公式統計によると6万人がエイズに感染しているとも言われている。
このような中で、エイズと注射による麻薬常習者との関係が取り沙汰されている。全国の麻薬常習者の数は公式統計によると370万人に及ぶとされ、若者の間でのエイズの蔓延にとって深刻な脅威となっている。グーヤー局長はこのことについて、「このような麻薬常習者でもっとも多いのは、20歳から40歳の年齢層であり、2〜4%は女性が占めている。また、注射による麻薬の使用は大変危険な行為である」。
他方、エイズ感染のパターンが、麻薬から危険な性交渉へとシフトしつつあり、このこともエイズ予防のための若者の教育が強く求められている要因となっている。
イランにおける注射器を使った麻薬常習者の増加は、人口の増加の3倍のスピードで進行している。また、エイズ感染者の94%は男性である。これに関しグーヤー局長は、エイズ予防教育以外にこの病気の増加を押しとどめる有効な解決策はないと断言し、「予防教育は、海外との接点となっている危険な地域において、特に徹底して行われるべきだ」と強調した。
同局長によると、訪れた人々にエイズ予防教育を行うためのセンターが、すでに各州に設立されたとのことである。なお、グーヤー局長は20日前、「イラン・エイズ撲滅計画」と題された報告書を閣議に提出したと伝えていた。同局長によると、同報告書では、各省庁が取り組むべきエイズ撲滅計画のあらゆる側面・角度が規定され、それにもとづく予算措置が要請されているとのことである。
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:2414 )