ムバーラク大統領、キプロス大統領と二国間関係強化で合意(アル・アハラーム紙)
2006年05月05日付 Al-Ahram 紙

■エジプトとキプロスが投資・貿易・観光の規模拡大で合意
■ムバーラク大統領とパパドプロス大統領が二国間関係強化・キプロス問題・地域情勢について論議
■科学技術・電力・エネルギーの分野で五つの協定、輸送と救助に関する協定交渉

2005年05月05日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

ムバーラク大統領は昨日、キプロスのパパドプロス大統領と首脳会談を開催し、貿易・投資・観光分野での二国間関係強化の方策、加えて中東の現状とキプロス問題を話し合った。
エジプト‐キプロス首脳会談は非公開の協議が行われたのち拡大協議に移行、最後にキプロス大統領と同行の訪問団に敬意を表して昼食会が開かれた。

 大統領府公式報道官のスライマーン・アウワード大使は、「首脳会談では二国間関係拡大の意欲が双方にあることが確認された」と述べた上で、両国間の貿易規模が2004年度に比べて昨年中に75%増加したことを指摘、ただし「この規模は7900万ドルを超えない限定的なものだ」と述べた。
また同報道官は「投資もまだ限定的で、キプロスの対エジプト投資の規模は1億3800万エジプトポンドを超えない。一方でキプロスはロシアに160億ドル、ルーマニアに65億ドル、ブルガリアに35億ドルの投資を行っていることから、キプロスの対エジプト投資の増加には大きな可能性がある」と明言した。

 さらにアウワード報道官は、「ムバーラク大統領は両国間の投資と貿易の活性化の役割を果たすために2001年に設立されたエジプト‐キプロス事業評議会の活動をより活発にしていくことでキプロス大統領と合意した」と述べ、さらに、捜索と救助の分野における協力に関する協定と、海運の分野での協定という二つの協定について協議をする必要性をムバーラク大統領が打診したと指摘した。

またキプロス問題に対するエジプトの立場について同報道官は、「エジプトは国連決議に従った問題解決に対するキプロスの立場を支持し、キプロスの統一を実現する方向での問題解決を目指す国連事務総長の尽力と各方面との接触を支援する」と明言した。
アウワード報道官はキプロスがいくつかのテロ集団にとって武器調達と潜伏の場になっているとの疑惑を取りざたす報告書については何も知らないと述べつつも、テロとその脅威という議題はいまや国際社会の優先課題のひとつであり、ムバーラク大統領がどの国の首脳と会談する際にも必ず取り上げられるものである以上、キプロスとの首脳会談においてもテロとその脅威、ならびにテロ対策のための両国間の協力関係が話し合われて当然だと指摘した。

(後略)


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( 翻訳者:香取千晴 )
( 記事ID:2429 )