2006年5月15日付シャルグ紙27面
【シャルグ】モガッダス判事テロ事件〔*〕の犯人拘束に続き、テヘラン警察の捜査員らはテロに関わった共犯者も逮捕した。
〔*註:8月2日の午後4時頃に、アフマド・ガスィール通り(通称ボハレスト通り)で、モガッダス判事がバイクに乗った犯人によって銃で暗殺された事件のこと。〕
モガッダス・イスラーム指導司法センター長に対するテロ事件の主犯マジード・K.は、アブダビで逮捕された後、金曜日の夜メフルアーバード空港に移送され、取り調べの中でモガッダス判事に対するテロを自白した。
主犯の男はモガッダス判事へのテロの動機について、次のように語った。「テロ事件が起きるしばらく以前に、私は数名の友人及び一人の若い女性とともに、一人暮らし用の部屋で逮捕された。イスラーム指導司法センター第1090法廷は、私に65万トマーン〔約8万円〕の罰金を命じた。その後、判決を下した判事に対して恨みを抱くようになり、同判事へのテロを決意した。ただ、〔実行犯として〕特定されることを恐れて、私はセンター長(モガッダス判事)へのテロの計画を〔綿密に〕練った」。
■ホナルマンド予審判事:「モガッダス判事へのテロは、個人的な復讐」
モガッダス判事テロ事件の予審判事は、事件の主犯格の男が明確なかたちで供述を始めたことを伝えた。ベフルーズ・ホナルマンド予審判事は、このことについて、「容疑者は取り調べで明確な供述を始めており、自白内容の正確性について、疑わしい点や曖昧な点は一切ない」と述べた。さらに同予審判事は、次のように付け加えた。「私は容疑者が空港へ移送された際、その場に居合わせ、個人的に約3時間容疑者を取り調べた。容疑者は事件の全容を完全なかたちで説明し、テロを自供した」。
マジード・K.は取り調べで「事件の当日、私と甥のホセインは一台のバイクに乗り、司法センターの近くで、モガッダス判事がセンターから出てくるのを待ち伏せした」と述べた。マジード・K.はさらに、20歳になる甥がバイクの運転をし、同容疑者自身が凶器を持ってバイクのサドルに座って、モガッダス判事へのテロを実行し、逃亡したと語っている。
■共犯の逮捕
昨日朝9時半、テヘラン東部にあるホセイン(テロ主犯の20歳の甥)の隠れ家を取り囲んだテヘラン捜査当局刑事捜査官らは、同隠れ家を急襲し、ホセインを逮捕した。警察の捜査官らがホセインの隠れ家を捜索した結果、取っ手の短い携帯銃1丁を発見した。同容疑者に対する取り調べは、現在もテヘラン捜査局で続けられている。
ホナルマンド判事によると、ホセインを逮捕した警察は現在、凶器の売買に関わった容疑で、エフサーンとレザーの2名の逮捕に全力を挙げているとのことである。同判事はその上で、「現在逃亡中の両容疑者は、テロそのものには関係していない」と付け加えた。
ホナルマンド・テヘラン刑事検察庁第4支部予審判事は、モガッダス判事テロ事件の容疑者が、何らかの集団や政党に関わっていたり、またどこからか指令を受けていたというような事実はなく、単に復讐のために犯行に及んだとの見方を示している。
〔後略〕
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:2437 )