トルコ国内の受験予備校数が9年間で154%増加 (Radikal紙)
2006年05月17日付 Radikal 紙

 トルコ教育協会(TED;Türk Eğitim Derneği)の調査によると、受験準備予備校の数は、過去9年間で154%、予備校に通う生徒の数は198%増加した。トルコ教育協会のアンケートに答えた生徒の43.7%は「予備校の授業はあらゆる点で質が上」と述べ、生徒の48.1%は予備校に通わずに学生選抜試験(ÖSS;Öğrenci Seçme Sınavı)に受かるのは「とても難しい」と見ている。

 トルコ教育協会は、増加する予備校と、生徒たちが大学の入り口に殺到することに警鐘を鳴らすため、「人生=195分?」(※1)というスローガンのキャンペーンを開始した。このキャンペーンの一環で行われた調査の報告書では、我が国における受験予備校問題が示されている。調査によると、大学の入り口にたどり着くまでの一人当たりの学生選抜試験への出費は、平均4,708ドルにのぼり、生徒たちは平均2.1年、予備校に通う。1997-98学年度から2005-06学年度までに、予備校の数は154%、生徒の数は198%増えた。昨年は2984の予備校で78万4565人の生徒が授業を受け、今年は3650の予備校で92万5299人が授業を受けている。予備校の数は20%増加したことになる。

 13の県の4804人の生徒を対象に行われたアンケートの結果によると、学生選抜試験を受験する生徒のほとんど全てが、合格の鍵は予備校にあると考えている。生徒たちの学生選抜試験に関する考えは以下の通りだ:

・ 学生選抜試験に備える1078の高校の最終学年の生徒たちの60.2%は、「人生で学生選抜試験より重要なものはない」と述べている。

・ 生徒たちの48.1%は、予備校に通わずに学生選抜試験に合格することは「非常に難しい」と信じている。

・ 高校の最終学年の生徒たちの55%は、「2学期に通知表を受け取って」試験に備えることを望んでいる。(※2)

・ 生徒たちの57.8%は、「学校での授業は学生選抜試験合格には不十分」と考えている。

・ 「予備校の授業はあらゆる点で質が上」という見方に対して生徒たちの43.7%が賛成している。生徒たちは、予備校の種類が増えて充実すると考えている。

・ 生徒たちのおよそ50%は、生徒たちが受験予備校に通うよう、学校の運営者の指導があったと述べている。


※1: 学生選抜試験の試験時間の長さ

※2: トルコ教育協会のレポート「人生=195分?」では、高校3年生の2学期のカリキュラムの内容が学生選抜試験に出題されないため、生徒が2学期は学校に来ないことが問題視されている。(レポート19ページ目:http://www.ted.org.tr/universite_giris.pdf)

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( 翻訳者:高田 利彦 )
( 記事ID:2457 )