首相を猫にみたてた風刺画裁判、最高裁が判決くつがえす(Milliyet紙)
2006年05月25日付 Milliyet 紙
風刺漫画家ムサ・カルトゥがレジェプ・タイイプ・エルドアン首相を、イマーム・ハティプ高校に見立てた毛玉で遊ぶ猫の姿に描いて5000リラ(約41万円)の賠償請求裁判を起こされた問題について、最高裁第4法廷は「侮蔑の道具として、かわいらしい存在である猫を使っているわけではない」との判決を下した。
カルトゥに賠償支払い命令を出したアンカラ第8軽犯罪裁判所の決定をくつがえした最高裁は、棄却理由を次のように明らかにした。
■ 「批判もオープンに受け止めるべき」
カルトゥがイマーム・ハティプ学校問題を「猫と毛玉」に見立てて表現したことは、ひとつの価値観を表現したものであり、エルドアンを猫に似せて馬鹿にしようという意図はなかったものと述べられた。
棄却決定においては、エルドアンがメディアの批評もオープンに受け止めるべきとされた。
他方、棄却決定ではカルトゥの行為は芸術家的感性の範囲を逸脱していることが言及され、次の見解が示された。「猫を、他者を侮蔑する目的でこの先も使わないことを受け入れるべきである。猫は、現代の全世界でたくさんの人と住居と人生を分かち合っている愛すべき存在なのである。」
■ 動物好きで有名な法廷
最高裁第4法廷は、動物好きのメンバーで知られている。最高裁のメンバーで、前法廷長のビラル・カルタルが大変な愛犬・愛猫家であることは皆の知るところであるという。カルタルの後任ウルキュ・アイドゥン法廷長も、自宅に3匹猫を飼っていることが知られている。
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( 翻訳者:田林 玲 )
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