国民教育財団の1億3500万新トルコリラ(約99億円)資産めぐって論争に(Hurriyet紙)
2006年05月30日付 Hurriyet 紙

国民教育財団の総会で、高等教育機構の元理事長イフサン・ドーラマジュ氏が25年間継続してきた委任先を変更し、チェリキ大臣を支持したことがわかった。チェリキ大臣は、国民教育財団総会で希望どおりの候補が当選するよう、自ら水面下で働きかけを行った。ドーラマジュ氏は、およそ25年間、ウイグル・ターゼバイ氏に投票権を委任してきたが、今年の総会では委任先を変更した。今年、同氏はターゼバイ氏に代わって国民教育省事務次官補佐レジェプ・ウシュク氏に投票権を委任した。

財団の経営管理委員会で2年間、副委員長を務めたターゼバイ氏は、「財団には経営管理委員会が喉から手が出るほど欲しいと思っている蓄財と財源がある。論争の根幹に横たわる主な原因はこれだ。」と述べた。1984年から1992年にかけて同経営管理委員会の委員長も務めたターゼバイ氏は、「今回のような総会はこれまでなかった。」とも発言した。


■ここ一年間の奮闘

ターゼバイ氏は、ここ1年間、チェリキ大臣が財団をのっとるために躍起になっていると主張し、この理由を説明するためにアフメト・イェセビ財団とトルコ-キルギスタン友好協会を例に挙げ、次のように述べた。「私は長年この二つの組織の経営管理委員会にいるが、誰も委員になろうとはしない。なぜならこれらの組織には資金がないかからだ。」
ターゼバイ氏は、総会では、執行部の設置から票のとりまとめにいたるまで全ての手続きが「筋道をたてて行われなかった」と主張し、次のように述べた。「彼らの望みどおりになった。いまや3500万新トルコリラ(YTL)もの流動資産と、1億YTLもの固定資産がチェリキ大臣の管轄下に入った。」


■財団への遺憾の意

ターゼバイ氏は、「今述べたことは財団に関わる財政的な一面だ。このほかに、この財団と財団に付属する学校に対する精神的な一面もある。」と述べ、財団運営にくわえ現在、財団に付属する私立学校3校の行く末を心配していると発言した。また同氏は、「アタテュルク主義からの逸脱」を警告し、「財団は気の毒なことになった。」と述べた。


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( 翻訳者:栗林 尚美 )
( 記事ID:2567 )