イラク首相:「武装グループは国内最大の脅威」(サバーフ・ジャディード紙)
2006年05月28日付 al-Sabah al-Jadid 紙
■ マーリキー首相:武装グループは国内における最大の脅威
2006年05月28日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面
【バクダード:本紙および諸通信社】
ヌーリー・マーリキー首相は近隣諸国の慈善団体に対し、イラク国内の反政府グループに資金援助を行っているとの疑惑を投げかけた。
マーリキー首相は「武装グループはイラク国内最大の脅威だ。現在問題となっているのは民兵それ自体ではない。我々が知っている民兵組織とは交渉可能であるし、簡単に問題を解決することが出来る」と述べたうえで、「民兵組織を母体とし、あるいは前政権が釈放した犯罪者たちの中から生まれたグループが、テロリズムを彼らの敵意の捌け口や商売道具にしている」と付け加えた。また首相は「こうした反政府グループに立ち向かう政策を採り、釈放された者たちの動きを監視する必要がある」と明かし、バグダードにおける治安管理の計画がある事を示唆した。
他方、ジャラール・タラバーニー共和国大統領は、国家機関における行政と財政の腐敗を根絶する件に関してマーリキー政権への完全な支援を明言した。またこれに関連してアメリカのブッシュ大統領は、挙国一致内閣というイラク新政府の誕生と数百万のイラク人が選挙と民主主義のプロセスに参加した事を賞賛した。
イラクからの多国籍軍撤退に関してブッシュ大統領は「アメリカ人民はイラクから軍を撤退させるかどうかの決定は軍事指導者たちの手に委ねられていることを知らなければならない」と述べた。さらにブッシュ大統領は、武装組織に対する強硬で挑戦的な政策を大きな間違いであったとみなし、「アブー・グレイブ刑務所でのスキャンダルが今までで一番大きな間違いであり、我々は長い間この代償を支払うことになろう」と述べた。一方イギリスのトニー・ブレア首相は「イラク軍をサッダーム・フセインに忠誠を誓うバアス党員から解放する努力は、もっと良いかたちで実行できたはずだ」と述べ、バアス党排除法を批判した。
現地の新聞はこちらから
( 翻訳者:垣平浩明 )
( 記事ID:2575 )