サドル師:米ラムズフェルド長官・ライス長官のバグダード訪問を国内問題への干渉であると発言(サバーフ・ジャディード紙)
2006年04月29日付 al-Sabah al-Jadid 紙

■ サドル師:米ラムズフェルド長官・ライス長官のバグダード訪問をイラク国内問題への干渉であると発言

2006年04月29日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面

【バグダード-諸通信社】

   イラク通信によれば、ムクタダー・アル=サドル師は、アメリカのコンドリーザ・ライス国務長官とドナルド・ラムズフェルド国防長官のバグダード訪問がイラクの国内問題への干渉であるとの認識を示した。
一昨日サドル師は、新首相に指名されたヌーリー・アル=マーリキー氏〔通称、ジャワード・アル=マーリキー〕をナジャフにある自宅に迎え、その後の記者会見において、アメリカの長官2人の訪問はイラク国内問題への干渉であると述べ、新政府に対して独立を保ち、外国軍のイラク撤退スケジュールを作成するよう求めた。サドル師は民兵問題に正面から触れることは避け、「国家機関の内部にいようと外部にいようと全ての勢力は政府の利益となるよう活動している」と述べるに留めた。

 他方マーリキー氏は、シーア派最高権威アリー・アル=シスターニー師を含めイラクの宗教的・政治的勢力の全てが、武力を有するのはイラク政府の治安部隊のみとする必要があると考えていることを明らかにし、民兵要員を国家機構へ併合すると約束した。またマーリキー氏は、新政府の組閣を妨げている障害に関し、来週のうちにはすべての懸案が解消され、憲法で2週間と定められている期限内には新政府を国会承認にかける準備が整うだろうとの予測を示した。
またマーリキー氏が明らかにしたところによれば、アメリカ政府はイラク訪問中の米国務長官・防衛長官を通じて、イラクの挙国一致内閣が成立し、イラクの治安部隊が外国軍のイラク撤退後の治安責任を担えるまでに成長することを望んでいると表明したという。米国務長官・防衛長官両名とも先日首都バグダードを訪問したが、これはイラク新政府に対するアメリカの支持をアピールするとともに、新指導部に対し全ての政治勢力を次期政府に参加させるよう要請するためであった。

 一方、カタール通信社はイラクのフーシュヤール・ズィーバーリー外相の言葉として、アメリカのラムズフェルド防衛長官とライス国務長官はバグダードにおける協議の際、イラク新政府の組閣問題には介入しなかったと伝えた。ズィーバーリー外相は、各省ポストの振り分けや各派のバランスの適切な調整はイラクの国内問題であると述べ、アメリカの両長官がこの問題を国会内各会派の交渉役の合意に任せたこと、イラク新政府に対するアメリカ政府の支援を確言したことを説明した。


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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:2347 )