婚前の男女交際が離婚に大きく影響:国会社会問題委員長 シャルグ紙
2006年05月03日付 Sharq 紙

2006年5月3日付シャルグ紙7面

【イラン労働通信】第7期国会の社会問題委員会のアブドッレザー・メスリー委員長は、「婚前の男女交際は、イラン社会における離婚増加の重要な要因となっている」と述べた。

 ケルマーンシャー選出の同議員は、「たとえイラン社会における離婚の増加は、ここ数年と比較して急激なものであったとは言えないにせよ、家族の存在がより強固であった過去と比べて、この悪しき現象が突然増加したとの印象は否めない」とも語った。同議員は、離婚の発生と社会的無秩序の増加にはさまざまな要因が関わっていると指摘した上で、「若者たちの結婚年齢が上昇したことが、この問題の要因の一つである。というのも、年を取ってから結婚する人は、若いうちに結婚する人と比べて、〔結婚に対する〕要求や期待が極めて高いからだ」と述べた。

 メスリー議員はさらに、「若年での結婚の場合、感情の面でも、経済的な面でも、性格の〔一致・不一致といった〕面でも、期待や要求は極めて限られている。何らかの問題が夫婦の間に起こったとしても、すぐに解決され、若いがゆえに不満は極めて簡単に解消される」と続け、その上で次のように加えた。「ところが、歳を取ると、人間の考え方や視野は狭くなり、不愉快な感情も、子供じみた感情ではなく、むしろ〔大人が感じるような深い〕憎しみの感情へと発展していく傾向にある」。

 同議員はまた、経済的困難もまた、離婚増加の原因となっているとし、さらに次のように述べた。「かつては、男女間の関係も限られたものであったため、夫婦は結婚して初めて互いに知り合うことが多かった。結婚前には、結婚後問題となるような偽りのイメージをふりまくようなことなど、両者の間にはなかった」。同議員は続けて、「〔ところが最近では〕多くのケースで、男女は婚前交際の中で、互いに虚偽のイメージを作り上げ、嘘をつき、現実とは異なる姿を見せようとする。これらは、そうしている間は、美しく、また心地の良いものではあるが、しかし結婚すると、これらの嘘は少しずつばれていき、ついには両者にとって我慢のならないものとなる」と述べ、さらに次のように付け加えた。「互いの気を引く目的で行われたこれらのジェスチャーはいずれも、結婚後真実であることを示さなくてはならない。真実であることが示せなくなった時、不和が生じるのである」。

 メスリー議員は続けて、「残念ながら、家族という侵すべからざる枠組みにおける信頼の絆もまた、男女の婚前交際によって失われてしまった。なぜなら、〔婚前に〕別の数人と関係をもった女、あるいは男は、その関係がさほど不正なものでなかったにしても、結婚後相手を信頼することなど、もはやできなくなってしまうからだ」と述べ、さらに次のように付け加えた。「例えば、次のような状況だ。電話が鳴る。すると妻の顔色が青ざめる。一挙にさまざまな疑念が夫の意識に芽生える。あるいはその反対でもいい。このようにして、夫婦の生活に疑念が突如として生ずるのである」。

 さらに同議員は次のように付け加える。「また、仲間との交友に慣れた男女は、結婚後もこの生活スタイルを止めることができず、こうして夫婦の関係に不和が生ずるといったケースもある。というのも、結婚後、女も男も連れ合いが別の人間と親しく挨拶を交わすのを好ましく思わないものだからである」。「それゆえ、若者の一部の行為について、規範を顧みることなく〈近代化〉が求められたことが、社会における離婚増加の重大な原因となっているといえるのである」。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:2349 )