カブールで暴動 米軍トラックによる市民殺傷が発端(アル・ナハール紙)
2006年05月30日付 Al-Nahar 紙

■ カブールで暴動 アメリカ軍トラックによる市民の殺傷が発端

2006年05月30日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 アフガニスタンの首都カブールでは2001年11月のタリバン体制崩壊以降最悪の暴力行為と暴動が発生し、アフガニスタン政府は市内での外出禁止を決定した。原因となったのは、アメリカ軍のトラックが関わる事件であった。

 アフガニスタンのハミード・カルザイ大統領の官房が発表した声明によれば、そのトラックは12台の車輌に衝突し5人が死亡したとのことである。厚生省の責任者は、その事件に対する抗議行動中に少なくとも他に8人が死亡し、107人以上が負傷したと述べた。

 アメリカ軍の声明では、怒った群集がアメリカ軍車列の車輌に対して石を投げて車窓を割り、取り囲まれたアメリカ軍用車のうち1台がこれに対して発砲したもようである。アフガニスタン警察もまた、アメリカ人兵士たちを援護するために到着した際に発砲したという。

 群集に対する発砲の責任者については明らかになっていない。目撃者の中にはアメリカ軍に責任を求める人もいれば、責任はアフガニスタン警察にあるという人もおり、その両者が責任を負っているという人もいた。アメリカ軍の声明は「同盟軍車輌のうち少なくとも1台が群集に警告の発砲をした証拠がある」と述べた。先週アフガニスタン南部で同盟軍の作戦中に16人の市民が殺害され衝撃を呼び起こしたが、[今回]市民の殺害を知った民衆の怒りがかきたてられ、数千人が刃物や棍棒を持ってデモを行った。彼らはアメリカとアフガニスタン大統領に敵対するスローガンを繰り返し叫んだ。カルザイ大統領は暴力行為を「煽動した者たち」を非難し、略奪を犯す者たちの行為を阻止するようアフガニスタン国民に呼びかけた。



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( 翻訳者:三井亜久里 )
( 記事ID:2677 )