イスラエル・エジプト首脳会談きょう開催(アル・ナハール紙)
2006年06月04日付 Al-Nahar 紙

■ オルメルト首相、本日ムバーラク大統領に対して自案をPR
■ パレスチナ国民対話会議再開 合意の兆候なし
■ ファタハ特殊部隊にハマースが反発

2006年06月04日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【ラーマッラー:ムハンマド・ハウワーシュ、諸通信社】

 地域の情勢が緊迫の度を深める中、イスラエルのエフード・オルメルト首相はパレスチナ側との問題の一方的解決案を促進するとともに、それに代えて相互的解決案を採用するに場合の条件を提示するために今日、エジプトのホスニー・ムバーラク大統領とシャルム・アル=シャイフの保養地で会談する。「ハアーレツ」紙ウェブサイトによれば、両首脳はパレスチナ情勢およびオルメルト首相がムバーラク大統領に初めて提示することになる「閉鎖的」計画について議論する。またムバーラク大統領とオルメルト首相は最近たびたび電話での対談を行っており、最近の電話連絡は、オルメルト首相が先週ワシントンを訪問する前に行われたという。イスラエル軍放送局の伝えたところによれば、ムバーラク大統領はオルメルト首相に対し、パレスチナのマフムード・アッバース(アブー・マーズィン)大統領と3ヵ国首脳会談の場で話し合うよう説得を試みる。ムバーラク大統領とオルメルト首相の会談は、エジプト・イスラエル国境においてイスラエル軍の銃撃によりエジプトの治安機関の警官2人が殺害され、1人が負傷したという事件の直後に行われることになった。

■ 特別支援部隊

 昨夕、アッバース大統領はラーマッラーの議長府において再びパレスチナ国民対話会議の議長を務めた。[当初開催が検討されていた]ガザ地区については、サイード・スィヤーム内相が設置した治安支援部隊が市街地に展開したことによって治安部隊の反発を招き、緊張が高まり、一部地域でイスラーム抵抗運動ハマースとファタハの支持者の間で衝突が発生するという事態の中で、治安支援部隊が撤退するまではガザ行きを控えるとしている。

 またアッバース大統領はイスラエルの刑務所に投獄されている捕虜たちが提案した文書にパレスチナ各派が合意するまでに10日間の期限を設定し、合意が成立しない場合には同文書を国民投票にかけるとしていたが、その期限は今日終了する。しかし現在に至るまで、ハマースとファタハの間で合意の兆しは見られない。

 さらに昨日、パレスチナの市街地においては、ガザ地区でハマースが結成した治安部隊と同様にファタハが「特別保護部隊」と称する約2500人の武装グループをジェニンの街に展開させるという、新しい治安上の問題が発生した。

 パレスチナ政府はファタハに属するこの部隊を「不法なもの」とみなしている。

 「特別保護部隊」の隊員は統一された制服を着用しており、黒いシャツの上に故ヤーセル・アラファート議長の肖像がプリントされている。

(後略)



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( 翻訳者:並木麻衣 )
( 記事ID:2678 )