「沿岸・沙漠共同体」首脳会議、リビアで開催(アル・アハラーム紙)
2006年06月02日付 Al-Ahram 紙
■ ムバーラク:「地域間協力はアフリカの統一実現の要」
■ 大統領、トリポリの「沿岸・沙漠共同体」首脳会議で演説:「発展は我々の共通課題であり、治安の実現および諸紛争とテロへの対処が求められる」
■ カッザーフィー大佐、アフリカ大陸発展の可能性への投資を呼びかける
■ ソマリアの状況悪化を監視する四者委員会
■ エジプトは、スーダンとチャドの外相会合をセッティング
2006年06月02日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【トリポリ:マスウード・アル=ヘンナーウィ、ウサーマ・アブドゥル・アズィーズ】
昨日リビアの首都トリポリで、第8回沿岸・沙漠共同体諸国の首脳会議が開催され、ホスニー・ムバーラク大統領も参加した。リビア革命の指導者、ムアンマル・アル=カッザーフィー同胞が首脳会議を主催し、参加する指導者たちを歓迎した。首脳会議は発展、治安協力、紛争調停といった問題を筆頭に、重要な諸問題を議論した後、本日終了する予定である。首脳会議の閉会声明草案には、ソマリアでの状況悪化を監視するためのエジプト、スーダン、ジブチ、ナイジェリアからなる四者委員会の設立も含まれている。
昨日ムバーラク大統領は沿岸・沙漠共同体首脳会議の席で、地域間協力は、統合と団結の道のりの要石であり、先代のアフリカ統一機構の設立者たちが掲げた高い目標および今我々がたどりつこうと努力している目標は、アフリカ統一という枠組みにあると明言した。
また大統領は、我々の共通課題は発展の実現、人民の潜在能力の発揮、社会の発展と近代化であるとの考えを明らかにし、それらすべては安定し、かつ安全な状況を整えること、およびアフリカの諸紛争に対処することを必要としており、同様に我々の歩みを妨げようとする過激主義とテロの危険に対抗することが必要だと述べた。
ムバーラク大統領は、トリポリからエジプトへの帰路に着く直前に行った記者会見の中で、首脳会議はアフリカ大陸発展のための多くの枠組みを生み出したと強調し、アフリカは人民の利益になり、その要求に応える本当の発展をもたらし得るこうした活発な共同体を必要としていると述べた。
同時に大統領は、エジプトはパレスチナ人たちに対する包囲を解くために最大限の努力をしていると強調し、またパレスチナ人同胞が戦いを停止することへの希望を表明した。というのもそれが諸問題に立ち向かう唯一で理想的な方法だからである。
他方、カッザーフィー大佐は演説の中で、沿岸・沙漠共同体は、アフリカ大陸で最大の政治的・経済的・治安的・文化的共同体であると強調し、こうした共同体が強化されればアフリカの統一にとってもプラスの影響をもたらすだろうとの考えを明らかにした。
カッザーフィー大佐は、アフリカ大陸の経済的進歩・発展実現のために、その経済および農業分野での可能性を最大限に利用するよう呼びかけた。
本紙の特派員が得た情報によると、エジプトとリビアはチャドとスーダン間の立場を近づけるために大きな努力を払い、エジプトは両国の国境問題調整のための二国間外相会合を開くことに成功、エジプトのアブルゲイト外相とリビア外相はこの問題終結のための前向きな解決の提示に腐心した。
現地の新聞はこちらから
( 翻訳者:田中裕子 )
( 記事ID:2698 )