バアクーバ北部:アメリカ軍の銃撃で一家の9人が犠牲に(サバーフ・ジャディード紙)
2006年06月13日付 al-Sabah al-Jadid 紙
■ バアクーバ北部:アメリカ軍の銃撃で一家の9人が犠牲に
2006年06月13日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面
【バアクーバ:サバーフ・ジャディード】
ザルカーウィーが先週その最期を迎えた町ヒブヒブの近く、バアクーバ北部のハーシミーヤート村で、民間人の一家の9人が犠牲となった。
悲劇に見舞われた一家の親族ムハンマド・アッバースは、次のように訴えた。
「一昨日の真夜中過ぎ、私たちは家の屋上で寝ていた。村の警備役の一人が、アメリカ軍のパトロールの歩兵隊を武装勢力だと思いこみ、空に向かって発砲した。」
「パトロールの歩兵隊と軍用車は、村の家々に対して激しい反撃を行った。集中的な攻撃を受けたのがこの家だった。後になって分かったのだが、家族9人が犠牲になり、4人が行方不明のままだ。私たちはいまも行方不明者を捜している。亡くなったのは、父親と子ども7人に幼児1人だ。」
バアクーバ総合病院へ遺体を運んだシャーヒーン・アブドゥッラーは、同病院で次のように話した。
「激しい攻撃だった。私たちには爆音しか聞こえなかった。米軍はロケット弾を使ったと思う。それに上空には戦闘機やヘリコプターが旋回していた。結局、幼児を含めて9人が亡くなり、女性1人と幼児2人と男性1人の4人はいまだ行方不明だ。」
一緒にいた別の人が付け加えた。
「私たちは金槌と金床の間に挟まれているようなものだ。というのも、私たちは自分たちを狙っている武装勢力の攻撃を恐れて村を警護しているが、米軍が徒歩で村に入ってくると、武装勢力と区別がつかない。私たちは遠くから軍用車の音が聞こえてきたらそれがアメリカ軍だと判別することに慣れていているのだが一昨夜は突然のことだったから、警備隊の一人がアメリカ軍を私たちの村に侵入しようとする武装勢力だと思い込んだ。それで村の住民が災難に見舞われたというわけだ。」
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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:2727 )