エルドアン首相、不退転の決意:北キプロスの孤立解消が議定書履行の前提(Milliyet紙)
2006年06月17日付 Milliyet 紙
エルドアン首相は、北キプロス・トルコ共和国へ適用されている孤立政策が撤廃されない限り、空港・港湾の開放問題で譲歩することはないだろうと述べ、「EU加盟交渉がストップしてもやむを得ない。キプロスで必要なことはやった」と話した。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、EU加盟交渉に際して「トルコ側はキプロスで港湾や空港を開放するだろう」との批判に反発し、「空港についても港湾についても、孤立状態が解消されない限り我々は絶対に譲歩しない。これをみんなにこのように知ってほしい。このことをお見知りおきいただきたい。交渉はストップするものだ。はっきり言おう、交渉がストップしてもやむを得ない」と述べた。エルドアン首相はイスタンブル商工会議所ジャヴァヒル会議場で行われた会議での会見で、EU問題に関する批判に反論し、次のように答えた:
■「何も期待しないでほしい」
「好ましいことではないが、我々は一方で調査プロセスを進めつつ、他方で「学術・研究」分野での交渉開始を実現させた。何も聞いていないのに分かったようなふりをしてすぐに「トルコはキプロスで港湾や空港を開放し、追加議定書に署名するだろう…」という人がいるが、このようにして醜い反対勢力が介入してくるのは間違いだ。我々はすでにこうした議論を超えている。EUの25カ国に対しはっきりと次のようにお伝えした:北キプロスに対し適用されている孤立政策が撤廃されない場合には、追加議定書や空港、港湾の件に関して我々に何も期待しないでほしい。なぜなら後見人の立場の国家として、我々がキプロスでやるべきことはやったからだ。あなた方はアナン案への支持を望み、我々は支持した。アナン案に「イエス」と言うと、南キプロスは「ノー」と言った。あなた方はアナン案に「ノー」と言った南キプロスにごほうびを与え、「イエス」と言った我々に罰を与えている」。
このような公正の考えには政府として反対であることを述べたエルドアンは、「現時点では断じて、空港においても港湾においても孤立状態が解消されない限り事態を進展させるつもりはない。追加議定書の件に関しても同じだ。EU加盟プロセスに入るとき、『相手とのウィン-ウィンの関係に基づいて行動する』と申し上げたはずだ。我々が負けて相手側が勝つ、というようなことはあり得ない。我々が勝って相手側が負ける、これも我々の公正の考えにはなじまない。我々の文明には締め付けや押さえ付けはない」と話した。エルドアンは、遊説をしすぎるとの批判に対しても「我々はアンカラの政府ではない、トルコ共和国の政府だ」と答えた。
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( 翻訳者:日南田 桃子 )
( 記事ID:2746 )