国際トルコ語オリンピック開催―各賞受賞者決まる(Hurriyet紙)
2006年06月18日付 Hurriyet 紙

国際言語教育協会主催の「第4回国際トルコ語オリンピック」で入賞した学生たちにメダルが贈られた。

アメリカからベトナム、ブラジル、チリに至るまで、83カ国の355人の外国人学生が参加して競われた言語オリンピックの決勝戦が、旧「マイ・ショーランド」、現イスタンブル公演会議センターで行われた。トルコ大国民議会のビュレント・アルンチ議長がたいまつに火をつけ、開会した。

開会式では歌手のセルタブ・エレネルさんも登場し「太陽のように昇るトルコ」というこのオリンピックのイメージソングを披露した。
続いて83カ国から参加した学生たちが、順番に自国のやり方であいさつをした。実行委員会のメフメト・サーラム委員長は開会の言葉の中で、トルコ語を生きた言語として発展させる人や学問分野の1つととらえる人、トルコ語での教育を進める人やトルコ語を話したり書く人に対し感謝の意を示した。サーラム委員長は、トルコ語は愛を語る言葉であるとし、トルコ語がそれにふさわしい地位を得るために撒かれた種が大きく育つよう願っていると述べた。

その後、4歳のスーラ・バルくんがトルコ国歌を暗唱すると、会場にいた観客は立ち上がって長い拍手を送った。ビュレント・アルンチ議長の妻のミュネッヴェル氏は、スーラくんを抱いてしばらくの間議長と一緒に彼をほめた。

競技の結果、物語部門ではアイギュル・タシュルイェヴァさん(トルクメニスタン)、作文部門ではニョメザ・クラスニチさん(ボスニア・ヘルツェゴビナ)、絵画部門ではアリナ・プリチョドウスカヤさん(ベラルーシ)が優勝した。

演劇部門ではタジキスタンの「白い死」が、発表部門ではマリア・ビンテ・モスタファさん(バングラデシュ)が優勝した。歌唱部門では「あなたは来なくなった」という歌を歌ったハリサ・ムルティクさん(ボスニア・ヘルツェゴビナ)と、「わが故郷」を歌ったクセニアヤ・ユクさん(ベラルーシ)が優勝を分け合った。詩部門ではエルヴィラ・サラナイェヴァさん(ウクライナ)の「向こうから来る騎兵たち」という作品が1位になった。

トルコ語コンテストでは、外国語初級1の部でエルシャド・ハルドさん(フィリピン)が、外国語初級2の部ではアブドゥッラフマーン・フェイジさん(アフガニスタン)が1位となった。トルコ共和国トルコ語の部ではティムール・アメットさん(アフガニスタン)、母語の部ではドゥイグ・イペキさん(ドイツ)、トルコ語中級の部ではオヴェズ・ヴェレコヴさん(トルクメニスタン)、上級の部ではサフィイェ・アッバスさん(イラク)がそれぞれ優勝した。

他方で、もともと「マイ・ショーランド」という名前であった施設を「イスタンブル公演会議センター」という名前に改めた所有者のメフメト・オズベイ氏に「トルコ言語協会名誉賞」が贈られた。

トルコ言語協会のシュクリュ・ハールク・アカルン会長はあいさつで、本来のトルコ語が失われ、外来語に置き換えられる傾向が見られると指摘し、今後、外来語の施設の名前をトルコ語に改めた人を協会が表彰していくと述べた。

決勝戦の夜に毎年贈られる審査員特別賞の受賞者は以下のとおり。
アリ・シイル・ネヴァイ賞:トプカプ宮殿館長のイルベル・オルタイル教授、ケナン・ギュルソイ教授
ガスプラル・イスマイル賞:メフメト・カラ助教授、ヤヴズ・ビュレント・バキレル氏
カラマンオール・メフメト・ベイ賞:ビュレント・エジェヴィト元首相、トクタムッシュ・アテシ氏

エジェヴィト元首相が表彰された民主左派党のイスタンブル県支部長、ムスタファ・アスラン氏は、エジェヴィトの詠んだ「鏡」という詩を朗読した。
夜の晩餐会にはアルンチ議長夫妻をはじめ、各省の大臣やイスタンブル広域市長、政党党首ら数多くの人が出席した。メフメト・アアル正道党党首は、作文部門で入賞した学生に賞を授与する際に行ったスピーチで、「現在、国外におり病床にあるフェトゥフッラー・ギュレン氏が描いていた夢が現実となった」と語った。

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( 翻訳者:湯澤 芙美 )
( 記事ID:2752 )