ムバーラク大統領、パレスチナ・ヨルダン・シリア首脳と会談(アル・アハラーム紙)
2006年06月17日付 Al-Ahram 紙
■ ムバーラク大統領、本日アッバース大統領と、明日ヨルダン国王と、火曜日にバッシャール大統領と会談
■ 大統領、今日のアフバール紙編集長との会見で「いかなる憲法改正にも国民投票を行う」と発言
2006年06月17日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
ムバーラク大統領は、エジプトは公正かつ包括的な和平を実現し、アラブ諸国の足並みを統一してアラブ共同の事業を妨げるような対立を解決すべく尽力していると語った。また本日、パレスチナのマフムード・アッバース大統領と会談し、アラブ占領地の最新情勢、パレスチナ人民の利益につながるパレスチナ内部での対話支援と大統領府と政府間の調整のために費やされている努力について話し合うと付け加えた。
さらに、ムバーラク大統領、パレスチナのマフムード・アッバース大統領、イスラエルのエフード・オルメルト首相の三者トップ会談について、ムバーラク大統領は「オルメルト首相がアッバース大統領と会見すれば、三者会談はいつでも可能だ。エジプトは何にも増して、治安と安定を保証するパレスチナ・イスラエル間の信頼構築を目的としているからだ」と語った。またムバーラク大統領は、エジプトはパレスチナの内政に対し、いかなる干渉も行わないと強調し、「エジプトの努力は、パレスチナ人民の統一維持と融和の実現に向けて注がれている」と語った。また国民投票の呼びかけはパレスチナ内部の事柄であると述べ、マフムード・アッバース大統領率いる大統領府と、イスマーイール・ハニーヤ首相率いる政府の協力の必要性を強調した。
以上の情報は、ムバーラク大統領が本日、アフバール紙編集長のムムターズ・アル=キットとの特別会見において明らかにしたものである。
またムバーラク大統領は、ヨルダンのアブドゥッラー国王が明後日に、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領が来週の火曜日にエジプトを訪れ、現在のアラブ情勢の展開、対立解消にむけて払われている努力について話し合う首脳会談が行われるだろうと語った。バッシャール大統領とアブドゥッラー国王との三者会談の可能性をめぐっては、ムバーラク大統領は「ヨルダン国王との二者会談、シリア大統領との二者会談が三者会談の地ならしとなるかもしれない」と語った。
他方、エジプトの憲法改革に関しては、ホスニー・ムバーラク大統領は「現在、諮問議会と人民議会が憲法修正に関するあらゆる提案を精査しているところだ。憲法修正をめぐる議論は全政党間にまで範囲を広げて行われる必要がある」と語っている。また、「いかなる改正案であれ、日の目を見るのは国民投票にかけられてからだ。なぜなら国民だけがその案への賛否を決める権利があるからだ」と述べ、憲法改革は、その事柄の性質上、時間がかかるものだということを指摘した。
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( 翻訳者:勝畑冬実 )
( 記事ID:2755 )