妻を殴ったAKP議員の処遇をめぐり党内で摩擦:かばう男性議員、怒る女性議員(Milliyet紙)
2006年06月21日付 Milliyet 紙

 コンヤ選出の公正発展党ハリル・ウリュン議員は、妻を殴ったことで起訴の準備がされている。そのハリル議員を起訴から守ろうとする法案は、公正発展党の女性議員から待ったがかかり変更された。

 トルコ大国民議会司法委員会は昨日、司法制度に新たに加えられた「仲裁」制度を整備する一方、家庭内暴力に対する区別を設けなかった。
 公正発展党議員らは、仲裁の結果、捜査と訴訟の対象から外す罪状に「傷害罪」も含めるとし、同じく公正発展党の3人の議員からの「家庭内における傷害罪を例外とする」提案を拒否した。

 昨日、委員会において公正発展党ベキル・ボズダー議員の動議により「再審議」が行われた。チチェキ法務大臣も変更を支持したことが判明した。最終段階で、女性議員の活動があったことがわかった。ニメト・チュブクチュ国務大臣とファトマ・シャーヒン名誉殺人(注)調査委員長がチチェキ法務大臣と会談し、「家庭内暴力を区別する新法案を受け入れるわけにはいかない」と述べたとのことである。

 「平手打ちまで捜査の対象になる」との理由で以前に加えられた、家庭内暴力を「親告罪」とする法案も、ウリュン議員が裁判を避ける口実となる可能性があった。本紙が「平手打ちから何が始まる?」との見出しで報じたこの法案は、女性グループからの反発のために実務者委員会の段階で取り除かれた。

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ウリュン議員DV問題関連記事:2006-05-13  妻を殴ったAKP議員に“身内”からも非難の声(Milliyet紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News2006514_2415.html

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(注)名誉(の)殺人…婚前・婚外交渉(強姦、略奪などによるものも含む)を行った女性が、一家の「名誉」を汚したとして家族(家長や長兄、夫)によって殺されること。
(「名誉(の)殺人」関連記事:2005-12-09  女性の貞操と「名誉の殺人」(Radikal紙) 
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News2005129_1474.html )



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( 翻訳者:塚田真裕 )
( 記事ID:2783 )