ナーズム・ヒクメトの国籍議論、閣議へ(Milliyet紙)
2006年06月22日付 Milliyet 紙
トルコ大国民議会の内務委員会は、トルコ国籍の取得・喪失に関する方法や原則を整備するトルコ国籍法案を採択した。委員会では共和人民党の党員はナーズム・ヒクメトのトルコ国籍剥奪に関する1951年の閣議決定を廃棄する旨の提案を行った。イズミル選出の共和人民党議員ハック・ウルキュは、詩人ネジップ・ファズル・クサキュレックに適用した寛容な措置をナーズム・ヒクメトにも適用すべきだと述べた。
■「3万5千人が恩恵を受ける」
実務者委員会議長であるヤロヴァ選出の公正発展党議員シュクリュ・オンデルも、ナーズム・ヒクメトに国籍を与えることになった場合、3万5千人がこの制度によって恩恵を蒙ることになると胸を張った。
イスタンブル出身の公正発展党議員レジェプ・コラルは、少し前にモスクワでナーズム・ヒクメトの墓を訪ね「コーランのファーティファの章を詠んで祈りを捧げた」という。しかしこの法案をナーズム・ヒクメトの国籍問題に矮小化するのは誤りだとした。
ナーズム・ヒクメト国籍再取得に関する提案の趣旨説明で、1951年に下された閣議決定が不当なものだったとされていたことをコラル議員は指摘し、当時の条件下では国籍剥奪決定が下されるだけの理由があったと述べた。コラル議員は「今日の条件に基いて閣僚が再度議論すべき」と注文をつけた。
委員会議長であるテキルダー選出公正発展党議員ズィヤエッディン・アクブルトも、委員会メンバー間ではナーズム・ヒクメトのトルコ国籍取得を認める方向で意見が一致しているが、倫理的にはこの問題は閣議で審議する必要があると述べた。政府代表者は委員会に案件を任せたことを表明し、その後行われた投票の結果、提案は否決された。
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( 翻訳者:松本沙知 )
( 記事ID:2790 )