銀行入札事件で失脚のユルマズ元首相、最高裁の判決延期で政界復帰に意欲(Milliyet紙)
2006年06月24日付 Milliyet 紙

トルコ銀行入札事件により弾劾裁判所で裁判にかけられたユルマズ元首相とタネル元国務大臣の判決は、条件付釈放法の範囲内に適用され延期された。無罪判決を望んでいる3人の裁判官は抗議した。

弾劾裁判所は、メスト・ユルマズ元首相とギュネシュ・タネル元国務大臣についてトルコ銀行入札に関し不正を行ったという容疑により開かれた裁判の判決を延期した。ユルマズが副首相を務めていた民主左派党-民族主義者行動党-祖国党連立政権時代に成立し、世論で「ラフシャン・エジェヴィトの恩赦」として知られている条件付釈放法の範囲内に本件を適用したためだ。
トルコ銀行入札において政治的不正が行われたのか行われていないのかということに関して、1998年以降続いていた議論は、このように明確な判決が下されずに棚上げとなった。

■裁判は16ヶ月続いた
アラアッティン・チャクジュと共謀した実業家のコルクマズ・イイトがトルコ銀行入札を勝ち取るために尽力したという容疑で弾劾裁判所へ送られた最初の首相と国務大臣であるユルマズとタネルの16ヶ月に及ぶ裁判マラソンは昨日終わった。
弾劾裁判所のテュライ・トュージュ裁判長の判決を聞いたユルマズ元首相は、「無罪を望んでいる」と述べた。タネル元大臣は、「かつては国家の頂点に立ち国民に仕えた我々は、何を行ったとしてもそれはすべて国家と国民のためにやったことだ。結果が国にとって有益になることを強く望んでいる」と話した。
トュージュ裁判長は、最高裁のヌリ・オク検事総長の、(本件を)時効にする必要があるという所見が6人のうち反対5票で否決されたと述べた。

■罪の中味が変わった
罪が「入札で不正を行うこと」ではなく「職務を悪用すること」という形でとらえる必要があるというオク検事総長の見解に、弾劾裁判所は満場一致で賛成した。条件付釈放法によれば、1999年4月23日以前に発生した「職務の悪用」罪が(判決)延期の範囲内であるとしたトュージュ裁判長は、8人のうち反対3票で本裁判が同法の範囲に適応されたと述べた。3人の裁判官は、無罪の票を投じた。
欧州人権裁判所への上訴の道が開かれているユルマズ元首相とタネル元大臣が国会議員選挙に立候補することに対する障害はない。



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( 翻訳者:日南田 桃子 )
( 記事ID:2801 )