イラクで外交官が処刑された件でロシアは安保理の緊急会合を要請(サバーフ・ジャディード紙)
2006年06月27日付 al-Sabah al-Jadid 紙
■ ロシア政府、安保理緊急会合を要請、米政府はロシア人外交官の死に対し弔意を表す
2006年06月27日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面
【各国首都:諸通信社】
ロシアの複数の通信社は火曜日、イラクでロシア人外交官4人が処刑されたのを受けて、安保理の緊急会合を開催するようロシア政府が要請した、と報じた。
イタル・タス通信およびノボースチ通信社がニューヨークの国連本部筋の情報として伝えたところによれば、会合は火曜日にも開かれる可能性がある。ロシア政府は月曜夜、誘拐されていた4人の外交官が、犯人側の発表どおり、殺害されたことを確認した。アル=カーイダのコントロール下にあるムジャーヒディーン諮問評議会は日曜日、6月3日にバグダードで誘拐したロシア人外交官4人を処刑したと発表していた。
また米国政府も昨日、誘拐された在バグダート・ロシア大使館員4人の死に弔意を表した。
米国務省のエラリー報道官は、記者会見の席で、「ロシアは対テロ戦争におけるよき友人かつ重要なパートナーであり、この損失は米国にとっても大きい」と語り、4外交官の殺害を「いかなる言い訳もありえないテロ行為のひとつ」と評した。そしてテロリスト達を逮捕し、裁きにかけることの重要性を強調し、イラクの状勢改善のために働いているあらゆる方面がその目的を実現し、これ以上無辜の命が奪われることを防ぐだろう、と表明した。
ロシアの4外交官は今月3日にバグダードのある地区で武装組織に誘拐され、組織はロシア政府に対し解放と引き換えにチェチェンからの撤兵を要求したが、ロシア政府はこれを拒否した。
一方、カタールもイラクで任務についていたロシア人外交官が犠牲となった犯罪行為を厳しく非難した。外務省高官筋がカタール通信に向けた昨日の声明で、犠牲者家族とロシア共和国政府に対する哀悼の意を表し、種類・出所にかかわらずあらゆるテロを拒否し非難する、というカタール政府の確固たる立場を改めて強調した。
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( 翻訳者:山本薫 )
( 記事ID:2838 )