イラク・ハディーサ虐殺事件調査、死因は故意の銃撃によるものと結論(アル・アハラーム紙)
2006年06月01日付 Al-Ahram 紙
■ ニューヨーク・タイムズ紙:ハディーサでの虐殺事件に関する調査で米海兵隊員が故意にイラク人を殺害したとの結論
■ マーリキー首相、責任を特定するため虐殺事件の調査開始への固い意志を表明
2006年06月01日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ワシントン:ロイター、バグダード:ムハンマド・アル=アンワル】
ニューヨーク・タイムズ紙が伝えたところによると、米軍の行った調査は昨年イラクのハディーサで起きた虐殺の犠牲となった市民たちが、銃撃によって殺されたことを確認する結論に至ったが、これは道路脇に仕掛けられた爆弾の爆発により死亡したとする海兵隊員の主張と矛盾するものである。さらにニューヨーク・タイムズ紙は、匿名希望の軍関係筋の話として、今年の2月と3月に行われた調査によって、犠牲者の死体検案書から彼らが頭と胸に銃弾を受けて殺されたことが明らかになった、とも伝えている。
イラクのヌーリー・アル=マーリキー首相は「誤って市民を殺害してしまったとの米軍の弁解には私の我慢も限界に来ている」と述べ、ハディーサでの市民殺害に関する調査を開始する命令を下すと示唆した。
一方、サッダーム・フセイン元イラク大統領に対する裁判のラウーフ・アブドゥッラハマーン裁判長は、昨日フセイン元大統領の異父弟でありドゥジャイル事件の容疑者の1人であるバルザーン・ティクリーティー氏との間で激しい言葉のやりとりがあった後、同氏を法廷から退去させた。
他方、イラク警察は首都バグダードの各地で42人の死体を発見したと明らかにした。
またサーマッラー、モースル、ミクダーディーヤ、ティクリート、バグダードの各地での戦闘で16人のイラク人が殺され25人が負傷した。
米軍は兵士2人が殺害され、1人が非戦闘活動の負傷によって死亡したと発表した。
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( 翻訳者:垣平浩明 )
( 記事ID:2621 )