ムバーラク大統領、レバノンから退避する自国民保護のためシリアに軍用機を派遣(アル・アハラーム紙)
2006年07月22日付 Al-Ahram 紙
■ ムバーラク大統領:「軍事行動は危機をさらに複雑化する。ただちに停戦を」
■ 大統領、MENA編集長との会見で:「レバノンからエジプト人を退避させるためにシリアへ軍用機2機を派遣する」「安保理内外の大国は、即時停戦には向かわず」
2006年07月22日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
昨日、ホスニー・ムバーラク大統領は、無辜の人命を救い、インフラ破壊を阻止するため、レバノン・パレスチナ両地域での即時停戦を訴えた。また軍事的解決では現下の危機を終結させられず、それどころか、かえって混迷の度合いを増すだろうと強調した。
大統領は、MENA(中東通信社)のアブドゥッラー・ハサン編集長との特別会見の中で、危機の解決を見いだすため、停戦と話し合いの必要性をイスラエル人が自覚することを希望していると表明した。また現在の軍事作戦は、双方にとって破壊的であり、この作戦によって民間人が自らの人命という高い代償を支払うことになると指摘した。
(中略)
また大統領は、「原則的にはアラブ緊急サミット開催を歓迎する」として、すでにエジプト側からアラブ連盟に対し、サミット開催への合意を通達したと述べた。しかしながら、ただ単にサミットを開催し、現状が求めている即時にして無条件の停戦という主要な目的の実現に向けた具体的な成果が出ないまま散会することは望ましくない、とも指摘した。
加えて大統領は「安保理内外の大国は、現在のところ、即時にして無条件の停戦を課すという方向には向かっていない」と語った。
(中略)
さらに大統領は、レバノンからエジプト人を避難させるためにシリアに2機のエジプト軍用機を派遣する命令を発したとして、「彼らの命が危険に晒されている以上、帰国を助けなければならない」と語った。
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( 翻訳者:勝畑冬実 )
( 記事ID:3070 )