レバノン情勢がイラクに飛び火する恐れ(サバーフ・ジャディード紙)
2006年07月16日付 al-Sabah al-Jadid 紙

■ イラクの議員達はレバノンの情勢がイラクにも反映すると予測

2006年07月16日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面

【バクダード:イラクの声】

イラクの議員達はイスラエルのレバノンに対する攻撃の影響がイラクの現状に反映すると予測し、アラブ連盟の態度を弱腰だと評した。

昨日の日曜日、統一イラク連盟メンバーのアッバース・アル=バイヤーティ氏は“イラクの声”通信社に向けた声明の中で、「中東地域全体を脅かしているパレスチナとレバノンでの情勢に対し、(アラブ連盟が)より断固たる姿勢と連帯を示すことをアラブ民衆は期待していた」と表明した。

また「アラブ連盟事務局長による閉会声明で注目されるのは、彼がオスロ合意から始まった和平交渉の終結を公言したことであり、それは力の論理、殺人、破壊だけを得意とするようになったイスラエルとの交渉や対話に対する失望を表している」とつけ加えた。

さらにアラブの人々の思いを反映する強固な姿勢がアラブ・イスラーム諸国に求められており、またパレスチナとレバノンの緊張が続いた場合、多くの問題を抱えるイラクに飛び火する恐れがあると述べた。

一方、クルディスタン同盟のマフムード・オスマーン議員は“イラクの声”通信に対し、「アラブ連盟の閉会声明は出されないほうがましだった。なぜなら和平イニシアティブが失敗してゼロに帰し、この問題を安保理に投げ返すことでアラブには解決策を生み出す能力がないと証明してしまったということへの示唆しか、あの声明には含まれていないからだ」と述べた。
またオスマーン氏は「多くの人が死亡し、町が破壊されている」と付け加え、「このような現状はイラクにも関係する。イスラエルはイランとシリアが闘争を支援していると非難しており、またこの両国がイラクに影響や利害関係を持っている以上、イラクもこの紛争に巻き込まれる可能性がある」と警告した。


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( 翻訳者:垣平浩明 )
( 記事ID:3076 )